2016年12月のソニー銀行金利と今後の見通し
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、12月は固定10年が横ばいになった以外は、上昇しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、12月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比横ばいの0.742%、20年超の最長期間は前月比0.077%上昇の1.231%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、10月下旬から11月上旬にかけては、長期金利が多少上昇したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はほぼ横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は、上昇しやすい展開となりそうです。
トランプ氏が大統領に当選してから、強い米を取り戻すためのインフラ投資や大型減税に注目が集まり、米長期金利は急上昇しています。(景気が良くなる要因と財政が悪化する要因)
これにより、日米の金利差が広がって円安・株高となり、日本の長期金利はこれらの要因で投資家の心理が悪化し、15日には2ヶ月ぶりにプラス0.005%まで上昇しました。
確かに現在は、米も日本も長期金利が上昇しやすい展開となっていますが、米では期待先行、日本では調整過程との見方もあり、今後の方向性を確かめるにはもう少し時間がかかりそうです。
これらの動向を総合的に判断しますと、12月の他行の長期固定金利は、期間が長いものほど上昇しやすいと考えられますが、上昇幅は小幅に留まると考えています。
ソニー銀行、住宅ローン金利
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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