対象:住宅設計・構造
2年前に購入した築18年の中古住宅が全体的に西と北に向かって傾いており、契約書上、泣き寝入り状態です。
又、金銭的に補修等は困難です。
知り合いの建築士によると「地盤沈下の可能性がある。大きな地震がきた時は危険だが、傾きに進行がなければ日常生活にそれ程心配はないと思う。」との事でした。
我が家の土留めは北側(50cm)は擁壁で、南側(70cm)と西側(50cm)は15cm厚のブロックで、水抜き穴はありません。南と西は隣が宅地で水抜き穴を設ける事は無理ですが、北側は公道なのでそちらへの水抜きを設けるべきなのではと思います。但し、家は北側寄りに東から西いっぱいに建っており、南側が庭です。その庭を鉄製のスコップで掘ると柔らかいです。水抜きが無いために土地が緩み、地面が下がり、家が傾いたのではと素人ながらに思っています。現在、土留めに大きなヒビ等はありません。
造成、建築から18年経過していますが、このままの状態で雨で更に土地が緩み、沈下する事は考えられますでしょうか。
toto200909さん ( 三重県 / 男性 / 32歳 )
回答:1件
森岡 篤
建築家
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盛土による不同沈下の可能性
toto200909さんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡と申します。
床の傾き、大変ですね。
北面、西面、南面が擁壁、つまり周辺よりレベルが高く、敷地の北側に建物が建っているわけですね。
これは、敷地の西側を盛土して造成し、その上に家を建てたことによる不同沈下が疑われます。
全体として西側に傾くはずですが、北側擁壁が近いため、北西に傾いたのかもしれません。
擁壁の水抜き穴は、擁壁の安定のために、必要ですが、本来は、擁壁裏側は砕石など水が抜けやすい土を入れ、水を抜きます。
擁壁裏側が透水しにくい土の場合、後から水抜き穴を取ったとしても、水が抜けない可能性があります。
家が傾いたの原因が、水抜き穴がないことかどうかはわかりませんが、地表に雨が溜まらないよう、地盤に勾配を付けて排水すると良いです。
建築から18年経過し、これからも沈下が進むかどうかは、計測して判断する必要があります。
北西の一番下がったと思われる点と、東側の下がっていない点のレベルを、定期的に測定し、記録を付けます。
数ヶ月、年単位で、レベル差がほとんど変わらないようであれば、沈下は止まったと判断できます。
参考にしていただけたら幸です。
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評価・お礼
toto200909さん
ご回答いただきありがとうございました。お返事が遅くなり申し訳ありません。
レベル計測器やレーザーレベルの購入を検討し、定期的な計測をしていきたいと思います。
この度は丁寧にご回答いただき、ありがとうございました。
toto200909さん
続・家の傾きの原因について
2009/10/03 23:08ご回答いただきありがとうございます。
我が家の南側の庭は、砕石が敷いてあるせいもあって大雨の後に水溜りはできませんが
地中に染み込んだ雨水が抜けるところがなく、地面をゆるませているのではないかと心配です。
水はけが悪く、水溜りができてしまう庭に比べると、まだ良い方なのでしょうか。それとも水溜りができる・できないなどの見た目では判断できないのでしょうか。
また、レベルを定期的に計測するのに、素人でも簡単にできる方法はありますでしょうか。
ホームセンターなどで売っている水平器にて定期的に床や柱を測定したりはしましたが、数値化されないのでおおよその傾きしかわからないために、傾きが進行しているかどうか、わかりにくく感じます。
再度ご回答いただけると幸いです。
よろしくお願い致します。
toto200909さん (三重県/32歳/男性)
(現在のポイント:-pt)
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