対象:住宅設計・構造
回答:1件
森岡 篤
建築家
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上階床を通る空気伝搬音
ブブさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡と申します。
音の伝わり方には、空気伝搬音と固体伝搬音があります。
空気伝搬音とは、空気で音が伝わるもので、会話で相手の声が聞こえたり、テレビの音声が聞こえる状態です。
固体伝搬音というのは、マンションの上階で物を落とすとコツンと聞こえるもので、コンクリートの躯体を介して音(振動)が伝わっています。
楽器の種類は何でしょうか。
ピアノや一部の打楽器は、足から固体伝搬音で伝わることがありますが、ほとんどの楽器は空気伝搬音で伝わります。
角部屋ということで、隣の建物が近く、そちら側に上下共窓があれば、音が窓から外に出て、隣の建物で反射し、上階に聞こえる可能性があるかもしれませんが、量は少ないでしょう。
下階の音が、床を通って上階に伝わる音が主体ではないかと思います。
遮音性能(音を通さない)は、重量の重い程高いので、コンクリート床は性能が高いのですが、1重のコンクリート床では、楽器の音を完全に遮音する性能はありません。
(壁も同様です)
上階床がフローリング(+RC床)かカーペット(+RC床)かは、遮音性能に余り影響はないと思います。
カーペットの方が吸音性能が高いので、幾分音量が軽減して感じるかもしれませんが、そうだとしてもわずかではないでしょうか。
参考にしていただけたら幸です。
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ブブさん
ご回答ありがとうございます。
2009/10/01 01:00音の伝わり方についてわかりやすく説明していただき、さらに早々のご回答大変ありがとうございました。
もう1点質問させていただいてもよろしいでしょうか。
当マンションにおきまして新たにフローリングの床の遮音性能の値であるL値の基準がL45となるような規定が設けられました。L値では重量床衝撃音(LH)および軽量床衝撃音(LL)等の遮音に効果があるらしいのですが、このL値基準は当該楽器にもある程度の遮音性能に影響があるものなのでしょうか?
なお、当該楽器は擦弦楽器であるチェロです。
ブブさん (埼玉県/58歳/男性)
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