対象:住宅設計・構造
現在、初めてのマイホームを建てるべく、工務店の担当者と相談に相談を重ねております。
間取りや設備・開口部・エクステリアなどもほぼ決まり、工務店に平面図を出してもらったのですが、ここであることに気がつきました。
通し柱が北側の隅の2箇所しかないのです。
ベランダを広くしたかったので、南面に奥行き135mmとり、その分2階居室部分の奥行きを削りました。そのため、1階は奥行きが7,200?、2階は6,750?となりました。間口は同じです。
ベランダの奥行きを変えなければ、1・2階とも奥行き7,200?の総2階建てとなり、4隅に通し柱が設置できたのだと思います。
南側にまったく通し柱が無いのが不安で、設計士にその不安を伝えたところ、「金物で補強するので大丈夫ですよ」と軽く言われました。
色々と調べたところ、2階が1階からはみ出していないような、間取りと架構の整合が取れていない造りの家を「おかぐら」と呼ぶそうですが、それに近いな、と思いました。
それなら2階の南側にも通し柱をやってもらえばいい、と思いますが、どうやら1階ではそこは筋交いが入る部分なのです。
筋交いを無視して通し柱を立ててもらったほうがいいのか、わかりません。
本当に、通し柱はなくても大丈夫なのでしょうか?それで軸組工法と呼べるのでしょうか?
東風平さん ( 神奈川県 / 男性 / 28歳 )
回答:2件
森岡 篤
建築家
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2階柱下に柱があるかどうか
東風平さんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
「通し柱」とは、1階〜2階連続した1本の柱に、水平部材の胴差し(梁)が取り付くものを言います。
1階・2階、同じ位置に柱はあるが、胴差しが通っている柱を、「管柱」と呼びます。
通し柱は、軸方向力を間違いなく伝えることができるため、地震時に軸方向力の大きな4隅は原則通し柱としています。
隅でも梁を優先する場合があり、その時は管柱となりますが、柱端部の金物で力を伝えることができます。
ご質問の「通し柱でない」というのは、2階の隅柱の下(1階)に柱がない、ということでしょうか。
1階・2階柱は通っていないけれど、同じ位置に柱があれば、上記管柱で問題ありません。
2階柱下、1階に柱がなければ、おっしゃるようにこれは「おかぐら」です。
これは、不可能ではないのですが、簡単に「金物で補強するから大丈夫」というようなことでなく、構造的に特別な配慮が必要です。(事例は多い事も事実ですが)
構造専門家(構造建築士等)に相談されることをお勧めします。
参考にしていただけたら幸です。
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評価・お礼
東風平さん
回答ありがとうございます!
お見込みの通り、2階の隅柱の下の1階には、管柱がありません。
事例が多いというお話ですが、それでも不安なので、もう一度設計士の方に詳しく話を聞いてみようと思います。
安藤 美樹
建築家
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構造検討を要請されたほうがよいですね。
東風平さん、こんにちわ。
安藤建築事務所の安藤です。
「階数が2以上の建築物における隅柱またはこれに準する柱は、通し柱としなくてはならない。ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合においてはこの限りではない。」
今回の例は後者の例であり、その部分の補強の確認を十分に行う必要があります。
再度、設計士さんに、構造検討を依頼されたほうが良いですね。
以下に検討依頼する場合の内容を列挙します。
・2階の隅柱の下に柱を入れて、そこにある筋交いをその通りの他の場所に入れることが出来ないのか?
出来なければ、
・2階の隅柱がのっている梁に、大きな力がかかります。その梁の設計をしっかり行ってもらう事が大切です。又、その箇所に地震や台風が来た場合に大きな引き抜き力がかかるため、金物の補強
をしっかりと行ってもらってください。
お話し合いが、よりよくいきますように。
評価・お礼
東風平さん
回答ありがとうございます!
何をどう確認すれば良いのかという内容まで教えていただき、心強い限りです。
最終的には設計士と工務店を信用するしかないのですが、納得いくまで話し合っていきたいと思います。
ありがとうございました。
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