対象:住宅設計・構造
回答:3件
オリジナルの考えが必要ですね
通気層を35mmをとった断熱計画を進めているんですね。
まずご安心していただきたいのが、オリジナルの通気の工法では屋根面の
通気層を35〜40mm程とった形で計画するものがあります。
私も多用しますよ。
断熱材とのマッチングなど複雑なところがありますが、真夏でも2階天井面
の温度と床温度と1℃くらいしか差が出ない形で快適な空間計画も可能です。
推測の域ですが、今回の工務店(設計士)にもそのあたりの知識や考え方を
もっておられると思いますので、まず「35mmの通気層でどのように通気
を考えているのか?」を聞いてみてください。
オリジナルな考え方だと思うので、資料関係はなかなか無いでしょう。
逆に、そこの工務店が実際に同じ工法で建てた家の見学や住んでいる人の
声などを聞かせてもらうのがいいでしょう。
参考になりましたら幸いです。
八納啓造 拝
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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野平 史彦
建築家
-
屋根の換気について
taki様
またまた(株)野平都市建築研究所の野平です。
小屋裏のある場合の小屋換気口の基準は金融公庫の「フラット35技術基準等の解説」にその基準が示されています(屋根の形状によって5種類)が、屋根断熱についてはその基準が設けられていません。
しかし、屋根断熱をした場合でも湿気や熱気を逃がす必要がありますから、屋根に通気層は必要です。
屋根断熱の通気層を35mmとっているとのことですが、屋根の通気層について行なったある実験データによると通気層が100mmくらいないと巧く機能しない、という資料があり、それ以来、私の場合は屋根の通気層をできるだけ大きく取る様にしています。
吸気と排気の必要量については基準が無いので、一応、小屋裏換気に準じた必要量を取る様にしています。(屋根通気層の気積よりも小屋裏の気層の方が大きいですから、必要以上に取っていることになりますが)
必要量は使用する軒天換気口と棟換気口の有効換気量(カタログに記載)からそれぞれの必要個数をはじき出しています。
ご参考まで
本田 明
工務店
4
35mmは少なすぎるような気がする
先のご回答でもあったように、通気層の寸法を出す計算式は、ないのではないかと思います。
通気層の下にどの程度の断熱材が入っているのか、
屋根断熱材の下に室内とならない小屋裏があるのか、
ご質問だけではわかりませんが、
1.小屋裏がない場合
この場合通気層は、内部結露を防止すると共に夏の日射による屋根の熱を逃がす構造にしなければならないと思います。
一般的に小屋裏は換気扇よる強制換気で熱を逃がす計画もあるくらいで、そのような数値では、例え断熱材が厚くても屋根裏直下の部屋はとても暑くなると思います。
一般に、高断熱住宅と言われるちゃんと断熱を考えられた住宅でも、夏には、暖められた断熱材が夜に冷えることなく翌日を迎え、又熱くなり、家自体がどんどん蓄熱していく状況になります。
そのようなことを考慮すると、35mmの通気層による自然換気というのは私からすれば常識外です。
2.小屋裏がある場合
屋根断熱の下に室内とならない小屋裏がある場合は、その小屋裏が緩衝部分となり、
上記のような問題はかなり低減されます。
そのため、内部結露防止という一点にのみ集中して、屋根断熱の通気層を考えるとするならば、
種々の工法や制約から、そのような寸法もアリなのかな?という気もします。
しかし、その場合は、ちゃんとした屋根の断面構造や、家全体の断熱の計画を見ないことには、
何ともいえない、という所です。
(現在のポイント:-pt)
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