持ち逃げされたお金を取り返したい

マネー借金・債務整理 2013/11/18 12:56

２０年までは経っておりませんが・・・事が起きたのは、かなり昔の事です。
私の母の姉・・・つまりは伯母が、本来、私の母に渡さなければならないお金（１００万円）を私の母の妹（叔母）から預かり、着服してしまったんです。
かなり月日が経ってから事実を知り、追及・・・何度か話もしました。
そしてつい先頃、電話でのやり取りでしたが伯母自身の口から「家が売れたら払う。そんなモノは利子を付けて払ってやる」と言われました。
伯母は色々と問題が多く、あっちこっちに借金もあり返済をしなくてはならない立場にあるのですが、のらりくらりと話を先延ばしにしています。
現在は病院に入院して動けない状態・・・しかも借金を作った元凶とも言える息子に完全に匿われるようなかたちで守られ、会う事も出来ません。
しかもその息子は、あちこち逃げ回っている？間に色々な人に相談して知恵を付け、借金の踏み倒しを画策しています。
現に、「法的に支払わなければならないモノなら、それなりの対応をするから、そのようにしてくれ」と開き直っています。
ですが、生半可な法的処置では対応ができないのです。
弁護士やら裁判所から出頭命令が出てもお構いなし、姿をくらます事も辞さない人間に対して、中途半端な行動は意味を成しません。
時間と労力をムダにするだけでなく、お金までムダにする事になります。
伯母の財産は、現在所有している家（土地）のみです。
息子は相続というかたちを取らないようにするため、今、必死に売却しようとしています。
自分達には、「この売却に成功したら母親に会わせるので、力を貸してほしい。売却した後、直接、母親と話をして、支払うと言えば支払う」と言っていますが、その時に伯母が「嫌だ」と言えば終わり・・・息子も、「母親を守らなければならない立場にあるから、その時は対応できないので法的にでも何でも出てくれて構わない」とハッキリ言っています。
つまりは、家が売れようが売れまいが支払う意思は無いんです。
こんな輩からお金を取り戻すには、どのようにしたら良いのでしょうか？
以前に財産の差し押さえができると訊いたのですが、実際にはどのようにしたら良いのでしょう？
そして実際に行動を起こした場合、勝てる見込みはありますか？
費用は？
一応、証人は幾人か存在します。
代筆ではありますが、支払うという約束をした文も執ってあります。

悩める苦労人さん（東京都 / 男性 / 44歳）

回答：1件

木本寛
弁護士

不動産仮差押の申立を検討してください。

2013/11/25 23:01 詳細リンク

: (5.0)

愛知県弁護士会所属の弁護士木本寛http://kimoto-law.com/が回答します。
まず伯母様の不動産の登記簿を確認し、その不動産に抵当権設定登記などがついて
いないかどうか確認して下さい。登記簿の記載事項はどこの法務局でも手数料６００
円を支払って登記事項証明書を取寄せることができます。

次に、登記簿に抵当権設定登記などがなかったら、不動産仮差押の申立を検討しまし
よう。

不動産仮差押の申立を検討する理由は、伯母様の唯一の財産が不動産のようですから
不動産が売却されてしまえば、回収は困難となってしまうからです。売却される前に
保全する必要があります。

不動産仮差押の申立では、裁判所が債務者から事情を聞かずにいきなり仮差押決定を
発令してくれます。ただし、相当額（通常は債権額の３割程度）の保証金を供託する
必要があります。

保証金を供託したうえで、裁判所が債務者に対し仮差押決定を発令すると、仮差押登
記が裁判所から嘱託され、伯母様の不動産にあなたの住所名前が、仮差押権者として
記載されます。

そうなれば仮差押権者であるあなたは債権を回収するまで仮差押登記を保存すること
ができます。

仮差押登記ができたら伯母様を相手に交渉をすることも、民事訴訟を提起することも、
できますが、債権を回収するまであなたの仮差押登記は保存され、他の債権者が伯母
様の不動産に差押などをしてきても原則として仮差押権者の権利は保護されます。

このように仮差押の申立は効果的な方法ですが、債権があることの疎明（おおよその
証明）が必要となりますので、是非申立は弁護士等に相談して行って下さい。

仮差押の手続後、交渉してもお金を返済してもらえない場合、着服されたお金の返還
を求める訴訟提起をして回収することになります。本件の場合、不法行為による損害
賠償請求ですから、債務者側から消滅時効の主張をされないように、時効中断の主張
もしなくてはならない事例のようですので、この場合も是非弁護士等に相談して下さ
い。

訴訟を提起して判決を取得しても債権回収ができない場合、最終的には伯母様の不動
産の強制競売の申立をし、伯母様の不動産を裁判所で競売してもらい、配当金を裁判
所から受けることにより債権の回収が出来ることになります。
従って、仮差押申立は強制競売のための保全手続といえます。

要するに究極的な債権回収方法の一つとして、債務者の不動産を強制的に競売しても
らうという回収方法があるということです。

愛知県

弁護士

訴訟

評価・お礼

悩める苦労人さん

2013/11/26 12:14

分かりやすい回答（ご説明）・・・ありがとうございました。
とても詳しく説明してくださったので、やるべき事（やらなければならない事）が良く分かりました。

今後、差し押さえ（仮）の申請を含め、訴訟という事を視野に入れて動くとなれば・・・専門家の方（弁護士さんなど）に相談するのは、必須となる事が良く理解できました。
やはり簡単にはいかないようですね。
回答（説明）を拝見していて、結構、難しい部分があるように感じました。

時効の事があるから、息子の方も強気で話をしてきているんだと思います。
とにかく色々な人に相談して、知恵をつけ・・・すでに対応策や根回しもヤッているからこその対応なんだとつくづく感じました。
そんな輩を相手にするんですから、こちらもそれなりの人に相談しなければ太刀打ち出来ないという事も痛感しました。
ただ、それなりに費用の方もかかるようなので、今後の対応は母と良く相談し・・・他の親戚達とも協議をしてから決めるようにしようと思います。

いずれにしても、今後、自分達がとらなければならない方向性？手順かな？が分かっただけでも凄く有難かったです。
ためになるご回答・・・本当にありがとうございました。
感謝いたします。