対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
-
性能保証制度と完成保証制度
なおさらさん初めまして
パルティータ建築工房の森岡と申します。
**住宅性能保証制度
(財)住宅保証機構に、性能保証制度と完成保証制度があります。
完成保証制度は、工事中に万一工事会社が倒産したとき保証する制度です。
性能保証制度は、10年保証対象の構造体や屋根雨漏りなどについて、審査に合格した住宅について保険で担保するもので、もし工事会社が倒産したとしても保証されます。
住宅保証機構以外にも、似たような保証制度があります。
建設業界は厳しい状態が続いており、優良な工務店でも今後も健全であるかどうかは誰にもわかりません。
私の廻りでも、いくつもの倒産例があります。
性能保証制度は、完成引渡後10年間に工務店が倒産したときの保証と考えることができます。
私は、クライアントには、工務店の倒産の可能性を考えておくべきとお話ししています。
工事期間は、通常半年程度でその間に倒産の可能性は低いこと、完成保証制度でも全額保証されるわけでないので、当事務所では余り使用していません。
その代わり、工務店への支払いを「出来高方式」にすることで、万一工事中倒産したときの過払いを減らすことでリスクに対応しています。
一方、完成後10年工務店が元気かどうかはわかりません。
当事務所の住宅では、例外なく性能保証制度をお願いしています。
倒産の可能性を考えているので、「自社の住宅保証制度がある」など何の意味もありません。
「性能保証制度は不要」という会社程、使用することをお勧めします。
**最低ラインをクリアしていれば本当に問題ない?
最低ラインはあくまで最低であって、適性ではありません。
考え方によって、最低ラインで良い部分もあるかもしれないし、最低では不足し、性能を上げなければいけないことも多いでしょう。
これらをバランス良く種分けをするのが設計です。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
?現在検討中の会社から「国の住宅保証性能はお金がかかるからとらない。自社の住宅保証制度があるし、国の基準にそって建築しているから問題はない。とりたいのならとってもらっても… [続きを読む]
なおさらさん (大阪府/26歳/女性)
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A