対象:ペットの医療・健康
Re:犬の胸水について
2014/04/07 15:53
胸水が貯留する原因が本当に心臓なのか、他の要因によるものかを再度確認することが重要と思います。
胸水はその性状から循環不全に伴う漏出液と炎症や腫瘍などに起因した滲出液に分類できます。
心臓が原因で貯留する胸水は漏出液に分類されますが、別の機序からの発生原因として低蛋白(低Alb血症)が挙げられます。
低Alb血症の要因としては、蛋白漏出性腸症などの消化不良吸収、肝不全・肝硬変に伴うAlb合成能
力の低下、蛋白漏出性腎症などのAlbの喪失が挙げられます。これは血管の中に水分を引き込む働き(浸透圧)がAlbには存在するため、Albが低下すると胸水や腹水が貯留します。
一方の滲出液ですが、この原因としては、心臓や心膜および胸膜に発生した腫瘍や、胸膜炎や心内膜炎などの炎症性疾患、細菌感染によるものが考えられます。
上記の原因が否定的で心臓が原因の場合には、現在の治療薬の用量が適切なのか、他の薬剤を追加する必要がないかを担当医と再度相談することが必要です。
治療を変更しても胸水が減らない場合は、やはり定期的に胸水を抜去する必要性があります。
胸水は呼吸困難を招き命にも関わるため、その原因の特定と治療法についてかかりつけの獣医師とよく相談されるのがよいと思います。
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