耐震リフォームのチェックポイント コラム④-1 - 耐震検査 - 専門家プロファイル

菊池 猛
株式会社 アイジーコンサルティング 不動産インスペクション課 課長
静岡県
中古住宅専門家

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対象:住宅検査・測量

伊藤 裕啓
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(一級建築士)
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閲覧数順 2024年04月25日更新

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耐震リフォームのチェックポイント コラム④-1

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この耐震診断のチェックポイントは一般的なものですが、大事なことは床下や小屋裏(天井裏)など「可能な限り、目視確認する」ということです。

確認箇所についてはデジタルカメラで撮影し、後の調査記録、報告資料として残します。

床下や小屋裏に入らず、図面のみを100%信用して行う診断では先に述べた「自分で出来る簡易診断」と何ら変わらず、プロの診断とは言えません。

よくある事実として、建築図面上の筋交いの位置と実際に入っている筋交いの位置が違うということです。昔は建築途中に壁の配置を変えたり、窓を追加したりということがごくごく普通になされていたからです。

家の強度を左右する「筋交い」の位置は、建築図面だけでは判断できないものなのです。また、筋交いの向きによっても強度が変わるため、基本的に建築図面は参考程度として考え、目視による診断を行った方が精度の高いものとなります。

木造住宅の場合、いくら耐震性のある壁がバランスよく配置されていても、構造材にシロアリによる食害や雨漏りによる腐朽があったのでは、なんの意味もありません。


通常、シロアリは暗くて湿度が高いところに好んで生息します。浴室やトイレなどの水周り周辺、通気が悪い玄関ホールなど、湿気がたまりやすいところはシロアリが発生しやすく、現地調査をするときには必ずチェックしなければならないポイントです。

特に雨漏りがある場合、シロアリの発生率は極めて高くなります。
シロアリに食害された構造材は、スカスカのスポンジ状になってしまうので、いざ地震となれば、少しの揺れでも住まいは甚大な被害を受けます。先の阪神大震災でも、倒壊した家屋の8割にはシロアリによる食害や、雨漏りによる腐朽があったという報告があがっています。


それから、家を支える基礎にひび割れはないか、基礎と土台など木材との接合部分がはずれていないか、雨漏りの形跡がないか、金物がさびていないか、ボルトの緩みはないか、配管から水漏れしていないかなど、人間で言う足腰を徹底的に調べます。


床下をしっかり確認することで、その家の善し悪しが分かると言っても過言ではありません。
床下同様、屋根と天井の間の小屋裏も必ず見なければならないポイントです。雨漏れによる構造材の腐朽、接合金物の有無の確認、壁に適切な筋かいが入っているか、筋交いの厚み、筋かいが柱と横架材にきちんと接合されているかなども確認します。


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