「就活ぶっこわせデモ2011」開催されましたね - 就職活動サポート - 専門家プロファイル

小宮 伸広
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東京都
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閲覧数順 2024年04月17日更新

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「就活ぶっこわせデモ2011」開催されましたね

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asahi.com 「就活長い」「卒論書かせろ」大学生ら100人がデモ

昨日、新宿にて「就活ぶっこわせデモ2011」が開催されましたね。

一部、ニュースなどでも取り上げられていたのでご存じの方も多いかと思います。

実際に参加された方も・・・いらっしゃるかもしれませんね。

 

しばしば各地で「就活デモ」が行われている記事を目にします。

賛否両論と言いますか、否定的な意見の方が多いように感じます。

 

かくいう私も決して肯定派ではありませんが、

少子化で若者が抑圧されがちな社会の中で、

若者主導で何か行動を起こすというそのパワーだけは評価出来るかな、とは思います。

 

就活デモのシュプレヒコールを見てみます。

「学生に勉強する時間を」

「(就活に必要とされる)『人間力』ってなんだ」

「”就活メイク”ってなんだ。”就活に強いボールペン”ってなんだ。」

「リクナビつぶれろ、マイナビつぶれろ」

「(採用活動の)早期化反対」

「大学は就活予備校じゃない」

 

一般の方が聞いても『?』な印象で、なかなか共感してもらえない部分はあるでしょうね。

否定的な意見の代表として「何を訴えているのかがよくわからなかった」とありますが、

確かに主張に幅があるので、そう言われても致し方ないかもしれません。

 

しいて言えば「”就活に強いボールペン”ってなんだ!」は、まさにその通り(-_-;)

ま、買わなきゃいいじゃん。そんなの。って話ですが(笑)

 

つっこみどころはありすぎるとも言えますが、

リクナビ・マイナビにさんざん振り回されたあげく、「つぶれろ!」という

ある意味では「就活ぶっこわせ」ではなく「リクナビ・マイナビ被害者の会」と言うべきかもしれませんね。

これは以前、僕のブログで書いたのですが・・・

誰がお客で何が商品か?という概念を持っていないといけないという事です。

ある意味で「就活生」はリクナビ・マイナビを始めとするナビサイト運営会社にしてみたら

ただの商品です。

「リクナビ」「マイナビ」のようなナビサイトは無料で学生へ情報提供を行う事で就活生の情報を集めます。

これ自体がもはや商品と化しています。

これは優秀な学生から優秀ではない学生までさまざまに集めます。

そしてお客様である企業へ優秀な学生を流す事で利益を得ています。

つまり、優秀ではない学生は「リクナビ」「マイナビ」としては商品価値がなく、

別に就職浪人しようがどうなろうが関係ないわけです。(極論ですが)

しかしこれもまた、一つのビジネスモデルですから文句をいう事は出来ないですし、

そもそも就活生側は無料で採用情報や就活に関するあらゆる情報を提供されているわけですから、

いやなら「使わなくてもいい」はずのものなのです。

このデモは言いかえると「なんで買ってくれないんだー 」という主張とも言えますが、

リクナビ・マイナビや企業からしてもれば、「買ってほしけりゃ価値上げろ!」という事でしょう。

価値である「就活でいう『人間力』ってなんだー!」と問われれば、

「価値くらい、自分たちで考えて磨け~」と言われる。

ま、市場で考えれば当然のやりとりですね。

その価値を自分たちで生み出して商品を市場へ送り出す。

より価値の高い商品を開発出来た会社はモノ(や情報)が売れるし、

価値を見いだせない会社はどんどん売り上げが落ちていく。

残念ながら、「何を作れば買ってくれますか?」というのは聞くことではありません。

社会人であればなんら不思議ではない事なんだと思います。

社会人がなかなかこのようなデモに共感出来ないのは致し方ない事だと思います。

 

・・・が、唯一の問題は、今、企業は採用するにあたり大手ナビサイト頼みになっている。

そして、このサイトを通さなければエントリーすらできない企業が多数あるという現実。

昔は大学が持っていた「情報」と「特権」を今は大手ナビサイトに持っていかれている、

なので大学はその為の予備校化せざるを得ないという現実。

ここらへんに問題の本質があるように思います。

 

早期化うんぬん・・・は、企業側もこの不況の中で少ない採用枠に対して

優秀な人材を採りたい思惑があるわけですから、

ある意味、「青田買い」と同じ意味合いでもあるかと思いますの。

「早期化」という名目で公にやっている分、チャンスが広がっているともいえます。

これを早期化やめて陰で青田買いが横行したらなおのこと

一部の学生を除いては厳しい状況になりかねないという事も考えなくてはならないでしょうね。

 

もっと言いたい事はありますが、

否定的な事ばかりになってしまいますし、

チャンスと選択のある社会の中でのひずみの代表が今の「就活」とも思っています。

そんな中で今の時代に生き残るのは選択肢の中から現実的な選択を行い、

地に足をつけて行動できる人なのかな?とも思わざるをえません。

 

2013就活生の皆さんは、この就活デモを見て何を感じるでしょうか。

同意・共感できる部分もあるかとは思いますが、

ここに根付いた問題はそう簡単には解消できないものだと思います。

皆さんはぜひ現実的な判断と行動のもとに、内定を獲得してもらいたいと思います。

 

最後に・・・

就活講座・マナー講座などに出席している学生さんからの声で

「女性は笑顔でなければダメだと言われ、講座の最後には大声で『内定取るぞ』と言わされる。就活のおかしさを伝えたかった」

という意見がありました。

昔の大学受験予備校などではよくありましたね、みんなで「合格するぞ!エイエイオー!」的なもの(笑)

いやなら、そのような就活予備校を選ばない事です。

これもまた、自らに課された「選択」の一つだと思いますよ。

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