惹きつけるコピーを書くための３つの心理術

さっそくですが、質問です。


鉄10kgと羽毛10kg。
あなたはどちらが重いと思いますか？


このコラムを書く前に、知人数人に同じ質問をしてみました。
すると、ほぼ全員が、”鉄が重い”と答えました。
鉄と羽毛、どちらも10kgですから体積は違っても重量は同じですよね（笑）。

こんにちは。
チームデルタの谷口です。



こんなふうに、言葉というものは、使い方、表現のしかたで人に異なる影響を与えます。
ビジネスの世界でこれを最も上手に活用しているのが、広告の（キャッチ）コピーです。
もちろん、Web上の広告にも同じように活用できます。



さて、では、いくつかの事例を挙げて、その効果を実感いただきましょうか。

■呼びかけ

人は名前を呼ばれると、必ずそちらを振り向きます。
これと同様の効果を得ようとするのが、以下のようなコピーです。

『家族のためにがんばってるお父さんにこそ知って欲しい！』

『アイデアはあるのに企画書作りが苦手なあなた！』

広告の中で特定の名前を呼ぶことはできませんが、『あっ、私のことだ！』　とか

『これは自分に関係がある』　と感じてもらうこと、すなわち注意を呼び起すことを目的としています。
興味を持ってもらうには、まず、惹きつけなければいけませんよね。

そのために、こうした呼びかけのコピーを作成します。

呼びかけの効果は、その内容が具体的になればなるほど高まります
が、その分、対象となる人は少なくなることも忘れないでくださいね。

肝心なのは、『共感』、『同感』を強く呼び起こすことです。



■支持の演出


１．『ものすごく売れてます！！』

２．『出荷累計30万個突破！』

３．『お客様満足度第一位！』



あなたなら、どのコピーに一番気持ちを惹かれますか？
少なくとも、１よりは、２，３のほうに惹かれるんではないでしょうか？

人は、多くの人に支持されているものに魅力を感じるものです。
行列を見ると、強く興味を惹かれますよね？
広告の中に行列を作り出すことはできませんが、『数の力』で同様の効果を
得るためのテクニックがこちらです。
具体的な数字によって、多くの支持を得ていることを裏づけています。



■錯覚の利用


極めて具体的で明確な『数の力』の応用編。

具体的な数ではなく、『たとえ』を用いるほうが、より実感がわく場合があります。

例えば、


『ビタミンC、2,000mg』

『レモン100個分のビタミンC』


ビタミンが豊富なのはどちらだと感じますか？
レモン1個分のビタミンCは、一般的に20mgに換算されますので、どちらも成分は同じです。

でも、多くの人は、後者のコピーに魅力を感じるのではないでしょうか。


また、いかに大きいか、広いかを伝えるために、


『東京ドーム○個分』


という言い方がよく使われますが、僕を含め、多くの人は、東京ドームの面積を知りませんよね。
にも関わらず、


『東京ドーム5個分』


と言われると、何だか『すごく広そー』って感じてしまいます。
東京ドーム5個分の面積は、233,775平方メートルです。
でも、この数字だけでは、どのくらい広いのか、実感がわきませんよね。

数字の持つ意味が、一般的に伝わりにくい場合には、誰もが知っている物体に例えてみると

実感しやすいという事例です。


・大きさ
・広さ
・効果の度合い


などをわかりやすく、かつ強烈に印象付けるために有効な表現です。




さて、いかがでしたでしょうか。
みなさんのWebサイト上でも、こうした心理的効果を活用できる機会は多いと思います。

ふだん、何気なく目にする広告ですが、そこにはさまざまな効果が意図されています。
少し意識しながら広告を見る、読む習慣をつけてみてください。
案外、みなさんの仕事にも応用できるテクニックを見いだすことができると思いますよ。

サイト再生とWeb戦略のチームデルタ
谷口浩一

Webマーケティング/サイト構築の毎日をつぶやいています
http://twitter.com/Team_Delta