今考えると、きっとお店の人も「早く前菜食べてくれないとメインが出せないんだけどなー」と思って見られていたのかなと思うと、恥ずかしい思い出の一つなのですが・・・(笑)
運動をする前には準備運動をすると思いますが、前菜は食事をする為のウォーミングアップの役目をしているのです。以前、西洋と東洋(中国)の食事の違いをコラムに書いた事がありますが、この前菜に対する考え方も西洋と東洋では多少違いがあります。
西洋料理の前菜(オードブル)の考え方は、食欲をそそり、消化液の分泌を促すために、凝った複雑な味付けのものを出しますが、中国料理の前菜は、西瓜の種とか蓮の実など、神経を沈静させる作用のあるものを自然そのままの味で出します。
西洋料理のオードブルは、それまで眠っていた食事のための神経を呼び覚ますことを目的とし、中国料理の前菜は食事以外の仕事などで働いていた神経を鎮めるために前菜を食べるのです。
東洋と西洋の違いは料理の考え方でもこのように違うのですね。