「おまけ」付き保険にだまされてはいけません。 - 保険選び - 専門家プロファイル

釜口 博
BYSプランニング ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:保険設計・保険見直し

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

「おまけ」付き保険にだまされてはいけません。

- good

  1. マネー
  2. 保険設計・保険見直し
  3. 保険選び
生命保険の豆知識 ドル箱商品を暴く
今回のコラムは、「お祝い金付き」などの「おまけ」付き保険にだまされてはいけません。
というテーマで書かせていただきます。
よろしくお願いいたします。

女性向けなどで、よく売れている保険として「お祝い金付き」保険があります。
例えば、3年間の間に入院をしないか、しても5日未満の入院の場合に、
「お祝い金」として、保険会社から、契約者の口座へお金が振り込まれるといった「おまけ」が付いた保険です。

これらの「おまけ」付き保険は、どのタイプもタコがタコ足を食べているようなものです。
保険会社の甘いうたい文句にだまされてはいけません!

ちなみに余談なのですが、タコの足は実は腕なのです。みなさん知っていました?
更に余談なのですが、タコは食べるものがない時に自分の足(腕です)を食べるわけではなく、いわゆるストレスやノイローゼで錯乱状態の時に、自分で自分の腕を食べるのです。
人間がイライラする時に爪を噛むのと似ているかもしれません。

銀行や証券会社で売られている投資信託でもタコがタコ足(腕)を食べるような設定になっている商品があります。
それは毎月分配型投資信託です。
しかも悲しいことに、その商品が投資信託で一番売れているのです(空涙)
 
日本で売れている投資信託の上位10ファンドのほとんどは、毎月分配型投資信託です。
 
毎月分配されるお金は、決して投信会社の誠意の表れではありません。
自分が投資したお金で運用された金額の一部分が返ってきているだけです。

分配金が出るたびに自分の資産が減っているだけなのに、こういうファンドを買っている方は資産が減っているとは考えずに、なにかしらの「おまけ」が付いているとい錯覚させられているのだと思います。
 
実際は、金融機関から「毎月分配されるこの投信が一番人気ですよ」と言われて買っているにすぎないのでしょう。
 
「お祝い金」付きの保険商品も全く同じです。自分が払った保険料の一部分が戻ってくるだけです。
 
それにしても、預かったお金を返すだけなのに、なぜ「お祝い金」なのか?
よーく考えれば、おかしなネーミングです。
そこは、さすが保険料をまきあげる天才である保険会社です。
「お祝い金」を支払う条件が絶妙です。

「3年間保険金の支払いがないか、あっても5日未満の入院の場合」などと規定されているわけです。
一石三鳥レベルの都合のよい設定ですよね。
・ お祝い金を積み立てるために、もともとの保険料が高い設定になっている。
・ 5日以上の入院をした人からは、お祝い金がついていない普通の保険よりも高い保険料を徴収できる
・ 加入している人には、健康でいることでお祝い金がもらえるという意識付けが出来るので、保険金支払い額が抑えられる傾向がある。
 
どうでしょうか、このからくり。
保険料をまきあげる天才ならではでしょう(苦笑)
 
いずれにしても、「お祝い金」が「保険会社からのプレゼント」ではないことだけは確かです。甘い言葉にだまされてはいけません。
  
そしてなにかしらの「おまけ」が付いた保険はすべて、タコがタコ足(腕)を食べるのといっしょだということは忘れないようにして下さいね。