ライフプラン上のリスク　結婚の費用:挙式と披露宴

前々回のライフプラン上のリスクは人口動態調査から見た、婚姻と離婚について説明いたしました。
今回は、ファイナンシャルの観点から、結婚に関わる費用の紹介を考えたのですが、とても残念なことに、公的な資料を探せませんでした。
ネットで検索すると、殆どが民間のDATAでした。ただし、平成17年という古いデータですが、経済産業省の特定業種に関わる資料の中に、結婚式場のものがあり、その中にあるDATAで、現在もなお使用できるものを紹介します。

下図は、平成17年の業務種別の挙式・披露宴1件当たりの売上高≒結婚式費用です。
結婚

式を主業としている形態が最も高く、1件当たり273万円で、平成17年の1件あたりは254万円です。資料が古いので、平成27年1-3月の結婚式場の1件当たりの売上高は3,024,000円と試算できました。なお、平成27年1月から結婚式場は企業調査に移行しましたので、必ずしも同一の規準でないので、平成17年と費用の対比はできませんが、結婚式を修業としているものと比べると約10%程度高くなっています。




下図は結婚式を主業としている会場で、売上高と参加人数の割合です。
費用は200万円近くがピークになり、人数は50人以上100人未満が多いことが分かります。100人を超える披露宴は急激に減少しています。


下図は都道府県別の挙式・披露宴の売上高≒費用です。
最も多額なのは、山梨県で350万円を超えています。次いで山形県、福島県となり、東京都は全国平均の254万円程度となっています。費用が最も少ないので島根県で、200万円～150万円です。派手な結婚で有名な名古屋がある愛知県は、平均を超えはする者のトップレベルの高さではありません。また、費用が少ないと噂されている北海道も鳥取和歌山と肩を並べています。概して近畿・山陰の結婚式・披露宴費用が少なく、東北のそれが多くなっています。





下図は、各県別の参加人数です。
100人を超える参加人数での挙式が多い県は、東北各県と北海道、関東では山梨県のみで、中部・近畿は100人以上は少なく、九州・四国で多くなっています。費用との相関が高い数値といえます。一方50人未満の挙式が一番多いのは和歌山県で、此処は100人以上の割合が極端に少ない県となっています。100人以上の挙式が少ないのは、富山、石川、岐阜、愛知、近畿圏各府県、鳥取となっています。




少しでも、これから結婚する方達の参考になれば幸いです。
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス　マイ　エフ・ピー　代表　吉野　充巨
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