そうだ「お店の健康診断」をしよう:その65繁盛店は「お客様の主導権」を奪わない - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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そうだ「お店の健康診断」をしよう:その65繁盛店は「お客様の主導権」を奪わない

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第6章:プロモーションの健康状態を調べよう

⑳繁盛店は「お客様の主導権」を奪わない

「お食事はお済みでございますか?こちら、お下げさせていただいてもよろしいでしょうか?」

ある飲食店でのシーンです。
食事を終えていた私は、ホールスタッフからそう声をかけられたので、食べ終わった食器を下げやすいように、少し身体を後ろに引いたのでした。しかし、彼は食器を下げません。「あれ?どうしたんだろう?」と思った私は彼の方を見ました。なんと、彼は私の方を見て、私が「下げても良いですよ」という許可を出すのを待っていたのです。

飲食店で、食べ終わった食器は、スタッフの判断とペースでさっさと片付けられるシーンに慣れてしまっていた私は、この店のスタッフの丁寧さにかなりの衝撃を受けました。と同時に、お客様の立場として、何とも言えない穏やかですがすがしい気持ちの良さを感じたのです。上手く表現出来ないのですが「余裕」という感じかも知れません。

彼は、私の「はい、いいですよ。お願い致します。」という声で初めて食器を片付け始めました。
私は、思わず片付けてくれた彼に「ありがとうございます。」と言いました。

店舗スタッフとお客様にはビジネス上の関係、立場があります。お金を支払うお客様が、偉いとか神様だとか言うのではありませんが、食べ終わった食器は、まだ「お客様のもの」なのです。それを下げて良いかどうかは、本来は、お客様に決定権があるのです。もちろん、わざわざ「下げて下さい」というのではなく、そこはホールスタッフが先に気がつくべきなのですが、「最終の許可」はあくまでお客様からいただくことが重要だと私は考えています。

お客様は、店を選びます。その瞬間から、主導権を持ちたいと思っています。心の中ではね。


お客様なので、座りたい席を希望することも出来るし、メニューを選ぶことも出来ます。
しかし、実際には、飲食店の都合とペースで物事が進行することが多いのです。
もちろん、仕方が無いことも多いですよね。希望する席が埋まっていることもあるし、ランチタイムなのでひとりで広い席を占領したりするわけにもいかないし、ランチではメニューも限定されてしまいます。
そう言う仕方の無さに慣れてしまった私たちは、店のペースで運ばれてきた食事・・・この時点で、もう主導権のことはあきらめてしまっているのです。

そして楽しい食事が終わると、ホールスタッフはさっさと食器を片付ける・・・
まだ残っているのを下げられるようなとき以外は、特に文句も言いません。

そんな時に、冒頭の様なスタッフの対応・・・
もの凄く丁寧にお客様の立場を尊重して下さるほんの1秒くらいの時間。
ほんのチョットした気づかいで、気分はとても穏やかにすがすがしく気持ちよくなるのです。
なんだかとても「お客様の立場を尊重」してくれたようで、プライドのようなものがくすぐられるのです。

これは、店によっては「あたりまえ」の接客としてしっかりとこだわっているところもあります。
私の周りでも、「こう言うシーンはよくありますよ」と言われたのですが、私自身はほとんど経験が無かったので、思わず感激してしまったのです。

お客様は、口には出しませんが、心の中では「主導権」を持ちたいのです。
それを、自然と満たしてくれる店は、「気分の良い店」として「また行きたい店」にリストアップされます。

ほんのチョットしたことですが、もしもあなたの店が、こんな小さなことにこだわっていないのならば、一度試してみて下さい。きっとお客様の表情が変わりますよ。

まあ、「忙しいからそんなことしてられない」というお店には、あえてお薦めはしませんけどね。

※写真は、私が素敵な体験をした、武蔵野市の味の民芸吉祥寺北町店です。
http://tabelog.com/tokyo/A1320/A132002/13105098/

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