建築基準法の道路と通行の自由に関する最高裁判例 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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閲覧数順 2017年06月23日更新

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建築基準法の道路と通行の自由に関する最高裁判例

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建築基準法の道路と通行の自由に関する最高裁判例


道路指定処分不存在確認請求事件
 平成20年11月25日  最高裁判所第三小法廷  判決
 破棄自判、 裁判集民事 第229号215頁
【判示事項】
 建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際,幅員4m未満の道のうち一方の端から特定の地点までの部分には現に建築物が立ち並んでいたが,同地点から他方の端までの部分には建築物が存在しなかった場合において,後者の部分が同法42条2項にいう「現に建築物が立ち並んでいる道」に当たらないとされた事例
【裁判要旨】
 建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際,A点からB点を経てC点に至る幅員4m未満の道のうち,A点からB点までの部分には現に建築物が立ち並んでいたが,B点からC点までの部分には建築物が存在しなかった場合において,次の(1),(2)などの判示の事実関係の下では,B点からC点までの部分は,同法42条2項にいう「現に建築物が立ち並んでいる道」に当たらない。
(1) A点からB点を経てC点に至る道は,A点及びC点を除き建築基準法42条1項所定の道路に接続する箇所はなかったが,B点から幅員4m未満の道が分岐し,これを経由して同項所定の道路に至ることも可能であった。
(2) B点からC点までの部分は,相当の長さ(約60m)を有していた。
【参照法条】
 建築基準法42条2項


○通行の自由
工作物撤去等請求事件
 平成18年3月23日 最高裁判所第一小法廷  判決
 破棄差戻し 、 裁判集民事 第219号967頁
【判示事項】
 被告の所有する土地が建築基準法42条2項所定の道路(いわゆるみなし道路)に当たるとして人格権的権利に基づき同土地上の工作物の撤去を求める訴訟において被告が同土地が「みなし道路」であることを否定することは信義則上許されないとされた事例
【裁判要旨】
 被告の所有する土地が建築基準法42条2項所定の道路(いわゆるみなし道路)に当たるとして同土地周辺の建物所有者である原告らが提起した人格権的権利に基づき同土地上の工作物の撤去を求める訴訟において,被告が同土地がみなし道路であることを否定することは,被告が,建物を建築するに際し,同土地がみなし道路であることを前提に建築確認を得,同土地に幅員4mの道路を開設し,その後5年以上同土地が「みなし道路」であることを前提に建物を所有してきた上,同土地は公衆用道路として非課税とされているという事実関係の下では,信義則上許されない。
【参照法条】
 民法1条2項,民法2条,民法198条,民訴法2条,建築基準法42条2項,憲法13条


○処分性
道路判定処分無効確認請求事件
 平成14年1月17日  最高裁判所第一小法廷  判決
 破棄差戻し、 民集 第56巻1号1頁
【判示事項】
 告示により一括して指定する方法でされた建築基準法42条2項所定のいわゆる「みなし道路」の指定と抗告訴訟の対象
【裁判要旨】
 告示により一定の条件に合致する道を一括して指定する方法でされた建築基準法42条2項所定のいわゆる「みなし道路」の指定は,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる。
【参照法条】
 建築基準法42条2項,行政事件訴訟法3条


○通行の自由
 車止め撤去請求事件
 平成12年1月27日  最高裁判所第一小法廷  判決
破棄自判 、 裁判集民事 第196号201頁
【判示事項】
 一 いわゆるみなし道路の通行妨害と妨害排除請求権
二 いわゆるみなし道路に接する土地の所有者から右道路の敷地所有者に対する同人により右道路内に設置された金属製ポールの撤去請求が認められないとされた事例
【裁判要旨】
 一 建築基準法42条2項の規定による指定を受け現実に開設されている道路を通行することについて日常生活上不可欠の利益を有する者は、右道路の通行をその敷地の所有者によって妨害され、又は妨害されるおそれがあるときは、敷地所有者が右通行を受忍することによって通行者の通行利益を上回る著しい損害を被るなどの特段の事情のない限り、敷地所有者に対して右妨害行為の排除及び将来の妨害行為の禁止を求める権利(人格権的権利)を有する。
二 建築基準法42条2項の規定による指定を受け現実に開設されている道路にその敷地所有者が自動車の通行の妨げとなる金属製ポールを設置した場合において、右道路が専ら徒歩又は二輪車による通行に供されてきた未舗装のものであり、右道路に接する土地の所有者は、同土地を利用しておらず、賃貸駐車場として利用する目的で右ポールの撤去を求めているにすぎないなど判示の事実関係の下においては、同土地の所有者は、右道路を自動車で通行することについて日常生活上不可欠の利益を有しているとはいえず、敷地所有者に対して人格権的権利に基づき右ポールの撤去を求めることはできない。
【参照法条】
 民法1条ノ2,民法198条,民法199条,建築基準法42条2項


○通行の自由
通行妨害排除請求
 平成9年12月18日  最高裁判所第一小法廷  判決
 棄却 、 民集 第51巻10号4241頁
【判示事項】
 いわゆる位置指定道路の通行妨害と妨害排除請求権
【裁判要旨】
 建築基準法42条1項5号の規定による位置の指定を受け現実に開設されている道路を通行することについて日常生活上不可欠の利益を有する者は、右道路の通行をその敷地の所有者によって妨害され、又は妨害されるおそれがあるときは、敷地所有者が右通行を受忍することによって通行者の通行利益を上回る著しい損害を被るなどの特段の事情のない限り、敷地所有者に対して右妨害行為の排除及び将来の妨害行為の禁止を求める権利(人格権的権利)を有する。
【参照法条】
民法1条ノ2,民法198条,民法199条,建築基準法42条1項5号


○通行の自由
工作物収去等請求
 平成5年11月26日 最高裁判所第二小法廷  判決
 破棄自判、 裁判集民事 第170号641頁
【判示事項】
 建築基準法42条2項の指定により同条1項の道路とみなされている土地上に設置されたブロック塀の収去請求が許されないとされた事例
【裁判要旨】
建築基準法42条2項の指定により同条1項の道路とみなされている土地上にブロック塀が設置された場合において、右ブロック塀の設置により既存の通路の幅員が狭められた範囲がブロック二枚分の幅にとどまり、右ブロック塀の外側に既存の通路があって、日常生活上支障が生じていないときは、隣接地の地上建物の所有者は、人格権が侵害されたことを理由として右ブロック塀の収去を求めることができない。
【参照法条】
 建築基準法42条1項,建築基準法42条2項,民法198条,民法710条


○通行の自由
 工作物撤去請求
 平成3年4月19日  最高裁判所第二小法廷  判決
 破棄自判、 裁判集民事 第162号489頁
【判示事項】
 道路位置指定処分がされた土地上に設置された工作物の撤去請求が許されないとされた事例
【裁判要旨】
 道路位置指定処分がされたが現実に道路として開設されていない土地上に工作物が設置されている場合において、隣接地の所有者は、右処分がされた土地を自由に通行し得ることを前提として、右工作物の撤去を求めることができない。
【参照法条】
 建築基準法(昭和34年法律第156号による改正前のもの)42条1項,民法198条,民法710条