私の住む上田市では現在、市民会館の移転新築をおこなっています。
現在の市民会館はJR上田駅からゆるやかな段丘の坂を登る上田城跡公園の中にあります。
新しいホールは駅からの距離も少し短くなりますし坂を登ることなく行くことができる場所になるので公共交通機関の利便性は高くなることでしょう。
市民会館は「上田市交流文化芸術センター」として生まれ変わり、1600人収容の大ホールがその中に作られます。
ホールのある施設には市民美術館と交流緑地公園が同じ敷地に建設され、先日その施設一帯の愛称が発表になりました。
選考委員会に応募した1649作品の中から選考された愛称は
『サントミューゼ』
以前長野県は養蚕業が盛んで、中でも上田市やその周辺では特に盛んにおこなわれていました。
蚕(かいこ)を飼い、その蚕から絹を作る。それが養蚕です。
江戸時代幕末期から明治時代にかけては輸出が盛んで、日本製の良質な絹糸は世界中で取引されました。
養蚕 → 蚕都 → サント
そこからサントに。蚕都、産都、燦燦」などのイメージが連想されます。
ミューゼは、
音楽(ミュージック) + 美術館(ミュージアム)
から組み合わせた語になります。
それらを合わせて「サントミューゼ」という語になったようです。
慣れるまでは ?となるかもしれませんが、外国の土地の名前のように人々の中に印象付けがされてしまえば親しみやすくなるのかも知れませんね。
http://www.city.ueda.nagano.jp/hp/seiki/0030/20140411080807176.html
養蚕の話についてついでに2つ。
小学生の頃は学校への通学路に蚕のえさとなる桑の畑が多くありました。
紫色の実を食べると唇が濃い紫色になるほどの濃い色でしたが甘くおいしい実でした。
以前、養蚕に使われた古い蔵も多くありました。
信州大学は長野県内に5つのキャンパスがあり、上田市には全国でも珍しい「繊維学部」キャンパスがあります。
これも養蚕が盛んだったなごりです。
このコラムの執筆専門家
- 成澤 利幸
- (長野県 / 音楽家、打楽器奏者)
- 成澤打楽器音楽教室
音楽はみんなのもの
楽器の演奏は専門家からのちょっとしたアドバイスによりスムーズに上達したり音楽の奥深さに触れることがあります。ドラムやマリンバ、いろいろな打楽器のレッスンを通して皆さんのお力になれればと思います。
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