第9といえば日本の年の瀬の風物詩。
ベートーヴェン作曲「交響曲第9番 ニ短調 Op.125 『合唱』」と表記される曲で、テレビCMなどでも多く聴く機会のある曲です。
日本各地、プロオケではもちろんのことアマチュアオケでも演奏されています。
私も12月1日に演奏してきました。
第9のCDは12枚持っていますが、今年私が一番聴いているディスクは
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
管弦楽:ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン
合唱:ドイツ・カンマーコーア
CDはなるべく最近に録音されたものを購入するようにしています。
録音技術、マイクの性能、マスタリング、デジタル処理など、録音技術は日進月歩。
第9はクラシックのディスクの中では多く出ているので録音技術の進歩やその時代の特徴を聴いて楽しむのもあります。
このディスクは音質が素晴らしく、楽器の位置やホール内の響きを感じ取ることができます。
今以上の音の違いを求めるのであれば私は新しいオーディオを買わなければなりません。
もちろん新しいものばかりではなく、1951年に録音された伝説の
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮のバイロイト祝祭管弦楽団&合唱団のディスクも持っています。
演奏しているドイツ・カンマーフィルは現在ヨーロッパで最も先鋭的な演奏活動をしているオーケストラのひとつです。
室内オーケストラという弦楽器を中心に編成されている小規模なオーケストラで、ピリオド楽器(古楽器)で演奏しているのも特徴です。
オーケストラが小規模になればなるほどひとりひとりの奏者の力量を聴くことができ、各楽器の音色を味わうことができます。
その意味でもこのオーケストラは大変素晴らしい演奏。
尚、この演奏ではベーレンライター新原点版の楽譜を使用されています。
パーヴォ・ヤルヴィは1962年、エストニアのタリン生まれの指揮者で、指揮者としては若手になります。
今後、更なる活躍が予測される指揮者なので名前を覚えておいてもいいかもしれません。
ヤルヴィはこれからの世界中の指揮者の中でも頂点に立つ人だと思っています。
新しいディスクの特徴のひとつにライナーノートの充実があり、資料としても重宝しています。
広瀬大介氏の解説、ペーター・シュロイニング氏の解説を広瀬氏が日本語訳したライナーノートは私の中の引出しを拡げてもらうことができました。
このコラムの執筆専門家
- 成澤 利幸
- (長野県 / 音楽家、打楽器奏者)
- 成澤打楽器音楽教室
音楽はみんなのもの
楽器の演奏は専門家からのちょっとしたアドバイスによりスムーズに上達したり音楽の奥深さに触れることがあります。ドラムやマリンバ、いろいろな打楽器のレッスンを通して皆さんのお力になれればと思います。
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