民事再生とは - 借金・債務整理全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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閲覧数順 2016年12月05日更新

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民事再生とは

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債務整理

第1 民事再生

1 概説

(1)申立て

 民事再生手続は、経済的に窮境にある債務者について、債権者との間の民事上の権利関係を適切に調整し、その事業または経済生活の再生を図ることを目的として裁判所に申立てを行う手続です(民事再生法1条)。

 民事再生は債務者に破産の原因たる事実の生ずるおそれのある場合、または債務者が事業の継続に著しい支障を来たすことなく弁済期にある債務を弁済することができない場合に開始されます(民事再生法21条1項)。   

再生手続開始の申立ては債務者および債権者がすることができますが、債権者が再生手続開始を申し立てられるのは、債務者に破産原因たる事実(支払不能、法人の場合はそれに加えて債務超過)の生ずるおそれのある場合に限られます(民事再生法21条2項)。

(2)財産の管理処分権

 民事再生手続が開始されても、再生債務者はその事業を遂行しその財産の管理・処分をすることができます(民事再生法38条1項)。

もっとも、監督委員が選任された場合(民事再生法54条1項)には、一定の行為につき、監督委員の同意が必要となります(民事再生法54条2項)。

また、管財人または保全管理人が選任された場合には、再生債務者の業務遂行権・管理処分権は奪われ、これらは管財人または保全管理人に専属することになります(民事再生法66条、同81条)。

(3)再生債権等

 債権者が再生債務者に対して有する債権(再生債権)は、再生計画の定めるところによらなければ行使することができなくなります(民事再生法84条、同85条1項等)。例外として、共益債権(民事再生法119条)を有する債権者や一般の先取特権その他一般の優先権がある債権(一般優先債権、民事再生法122条1項)を有する債権者は再生手続によらないで弁済を受けることができます(民事再生法121条1項、同122条2項)。また、一定の担保権は別除権として再生手続によらずに行使することが認められています(民事再生法53条2項)。

 なお、再生債務者は、再生計画に定められなかった債務については原則として免責されることになります(民事再生法178条、例外として同181条)。

 

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(1) 債権者全員の同意が不要

 民事再生の再生計画案可決の要件は、再生計画決議の出席議決権者の過半数かつ出席議決権者の議決権の総額の二分の一以上の同意ですから(民事再生法172条の3)、債権者全員の同意がなくとも、再生計画の認可、遂行が可能となります。

 したがって、人数や債権額にもよりますが、再建に反対する債権者がいても再生計画を進めることができるというメリットがあります。

(2) 手続の信頼性が高い

 民事再生においては、再生手続の流れ、内容が法定されており、裁判所や監督委員の監督に服することになりますから、経営者や経営者の代理人弁護士が主導権を握る私的整理に比べて、手続の信頼性が高いというメリットがあります。

 そして、再生計画認可までの期間の見通しが立てやすいというメリットもあります(東京地裁の標準スケジュールでは申立てから認可決定まで6カ月程度)。

(3) 「代替許可」の制度

 民事再生の利用方法としては、旧経営者が経営権を維持したまま、自力で経営再建を図る方法(自主再建型)と会社の事業に協力してくれるスポンサーを外部から探してきて、資本注入により、あるいは、スポンサーとなる会社に事業譲渡を行って再生を図る方法(スポンサー型)とがあります。そして、スポンサー型における後者の場合において、事業譲渡に通常必要とされる株主総会の特別決議(会社法467条1項1号2号、会社法309条2項11号)が裁判所の「代替許可」により不要となるメリットがあります(民事再生法43条1項)。

 

3 民事再生のデメリット

(1) 費用

 私的整理と比較した場合、裁判所に予納金を支払う必要がありますから、費用がかかるというデメリットがあります。

 

(2) 迅速性の欠如・会社の信用力低下

 債権者の数が少なく、また、同意を得られることが明らかな場合には、民事再生は、私的整理よりも時間がかかるといえます。ただし、簡易再生(民事再生法211条以下)・同意再生(民事再生法217条以下)といった手続も用意されています。

 さらに、民事再生手続を行っていることが公知となることから、会社の信用力の低下を招く危険性があるというデメリットがあります。

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 東京地方裁判所では、会社について通常に民事再生手続をとる場合には、保証人個人についても、破産または民事再生手続をとるように指導されるのが一般的です。

 民事再生のメリット
 保証人

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