- 松本 美和子
- 株式会社ジェイスパーク
- クリエイティブディレクター
対象:クリエイティブ制作
- 赤坂 卓哉
- (クリエイティブディレクター)
- 赤坂 卓哉
- (クリエイティブディレクター)
前回の記事と少し矛盾するかもしれませんが、なんだかんだ言ってもアンケートは有効な情報収集手段であることは間違いありません。
・ 誰がどんな記事に興味を持っているのか
・ 情報量(ページ数、発行頻度、記事内容、1ページの文字数など)は適当か
・ 社員が欲しがっている記事・情報
などを知ることができます。またご担当者様や各部署の協力者(編集委員等)からの情報収集には限界があります。アンケートを実施することで、社員の皆さんの意外な特技・趣味や考え方などがわかったりして、次回のネタになることも多々あります。
しかし、アンケートで覚悟しなければいけないのは、必ずしも好意的な回答ばかりではない、ということです。
ご担当者様であれば経験がおありだと思いますが、「興味ない」「最初のページからお説教みたい」「文字ばっかりで読む気がしない」等々、辛辣なご意見が来ることも珍しくありませんよね。
ご意見は真摯に受け止めるとして、あまり批評に敏感になりすぎると社内報の方向性がズレてしまうので注意が必要です。
もうずいぶん前になりますが、ある会社様でアンケートを取ったところ、やはり上のような意見が多く寄せられたケースがありました。
ご担当者様はずいぶん悩んだ結果、上司を説得してそれまでの硬いイメージの社内報から「コミュニケーション誌」に方向転換しました。
難しいトップメッセージや業績紹介はなるべく廃して、部署紹介や個人の趣味の紹介などのコンテンツを増やして「楽しい社内報」を目指したのです。
一年間続けた結果は、まさに賛否両論。「楽しくなった」「読みやすくなった」という意見もありましたが、「会社の方針が見えない」「昔のほうがよかった」という声も少なからずありました。
この例を見ても、社内報が担っている役割(会社からの情報発信、コミュニケーション)と、読者対象の広さ(部署・年齢・地域等)を感じてしまいます。
それと同時に「百点満点の社内報は存在しない」ということも実感します。
人間の心理として批判されると気になってしまいますが、そこにばかり気を取られていては本質を見失いかねません。やはり時間をかけて、少しずつ満足度を上げていくことが大切ですね。
【ジェイ・スパークの社内報制作ページはコチラ】
http://www.jspark.co.jp/our/magazine.html
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