須永 豪(建築家)- コラム「全てがスギ、ログハウスみたいな「杉シェルター」」 - 専門家プロファイル

須永 豪
響きあう木の空間

須永 豪

スナガ ゴウ
( 長野県 / 建築家 )
須永豪・サバイバルデザイン 
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全てがスギ、ログハウスみたいな「杉シェルター」

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建築的 2009-03-29 06:25
杉シェルターで使っているのは日本の杉の木です。
しかし、日本で建てられてるほとんどの木造住宅が輸入の木材。
はるばる遠くの国から石油燃やして船で運んで来て、
おかげでジャングルが丸ハゲになったり、
立場の弱い途上国から買い叩いたりしてきているのに、
それのアタマにソーラーパネルをチョンと載っけたからって「エコ住宅」だなんて、
そりゃぁウソだろぉ、って思うのです。
「オール電化」の掛け声のもとブッソウな原発稼働させて、送電ロス分まで余計に発電してるのが
「地球にやさしい」だなんて、とても信用できないのです。

ソーラーパネルですら、製造の過程でCO2いっぱい出してて全然エコじゃないってハナシもありますし、
負けじと「ガスで発電」っていうのも、どうなんでしょう?
みんなして、自分に都合のいい情報しか流さない世の中ですから、
世の中に溢れてるうたい文句の、どれが誇大か、なにがホントか、
正直言って、僕にはわかりません。

じゃぁ100年後の孫から「じいちゃん、ナニやってきたんだよ」と言われないために、
今の私たちは、なにを選択していったらいいんでしょうね?
いや、僕にも自信をもって答えられることなど、ほとんどないです。
強いて言うとすれば「足りないものは使わない、余ってるものを使えるように工夫する」くらいでしょうか。
だから僕の場合は、日本中に余ってる杉ばっかりいっぱい使うことにしました。
(ただ民芸調の和風は趣味じゃないので、ちょっとだけ工法を変えました。
白く塗ればスクエアでモダンな空間ができあがります)

どうでしょうか、花粉症のかた、
せめて自分の家を建てる時くらいは、山に溢れちゃって困ってる杉(やヒノキ)の木をウンと伐って使って、
悩みの(恨みの)タネをこの世から少しでも減らしませんか?
ついでに触り心地や香りもいいですよ、石油からつくったビーニルの床材なんかよりはずっと。
どうでしょう、ビルダーのかた、ハウスメーカーのかた、
従来の住宅とさほど変わらぬコストで出来ますし、特許もとりませんでしたの、
自由に試してみませんか?

いやいや、なにもスナガに設計を依頼してくれなくたっていいんです。
僕は設計に時間が掛かるタチですし、一人でやれることなんて限界がありますから。
これは今まで在来軸組造をつくってきた人なら、簡単にわかる工法です。
ちょっと↓寄って見ていってくださいな。
僕は、軸組木版造と呼んでます。
もし必要なら、アドバイスなどいたします。
もし時間が掛かってもよければ、設計もいたします。

あーぁ、花粉症、ホントつらいですねー。
100年後って、いったいどうなってるんでしょうね。

(本日「渡辺篤史の建もの探訪」で放送の平野邸(杉シェルター)ですが、
建もの探訪のHPとウチのサイトとでは工事費の額が異なっています。
これは、番組独自の算定方式として
「造作家具・キッチンまでを含み、外構・床暖房等の設備は含まない金額」
という共通ルールで計算しているためです)
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