西島 正樹
ニシジマ マサキグループ
マスメディア・コラム のコラム一覧
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セキュリティデザインを楽しむ-8 ■【ケアゾーン】と【ケアフリーゾーン】
■【ケアゾーン】と【ケアフリーゾーン】 住宅窃盗犯は、自分独自の盗みの方法を確立した専門気質の人が多く、先のことまで予想がつく予定調和の犯行を好みます。いいかえると変わった家は狙わない傾向があります。その意味で「建築家の家はそもそも防犯上すぐれた性能を有している」と言うことができるでしょう。もっともごくわずかですが、世の中には、建築家設計の家を専門に狙う変わり種が存在するのも事実です。(知り合い...(続きを読む)
セキュリティデザインを楽しむ-7 ■抑止の方法
■抑止の方法 住宅窃盗犯に有効な抑止の方法について考えてみましょう。住宅窃盗犯は捕まることを何よりも恐れているので「町の目・人の目」による監視力が期待できます。人目を引く住宅は、それだけでねらわれにくいのです。また、敵の計画性やルーティーンワークを好む習性は「普通でない・変わっている」住宅を嫌います。いつもの犯罪パターンが当てはまらないからです。さらに建築部位・ディテールが「変わっている」だけ...(続きを読む)
セキュリティデザインを楽しむ-6 ■「抑止」と「防御」
空き巣には、私たちが普通に考える「住宅窃盗犯」というタイプとは別に「住宅強盗犯」とでもいうべきタイプがいます。こっそり入り気づかれずに盗むのではなく、力尽くで入り込み盗み尽くすというタイプです。ここで、家=巣のもつ「抑止」と「防御」という2つの構造とを照らし合わせると、興味深いことがわかります。 「住宅窃盗犯」の職人タイプに対しては「抑止」が大いに効果を発揮します。いわば、設計者+住み手vs...(続きを読む)
セキュリティデザインを楽しむ-5 ■住宅『強盗犯』について
■住宅『強盗犯』について 前回は、住宅窃盗犯には2つのタイプがあること、および、そのうちの1つのタイプの素顔について、お伝えしました。 もう一つの極は、強烈です。ここ10数年登場してきた強盗ともいうべき凶悪犯で、外国人に多くグループで犯行します。大金を手にするためには方法をいとわないハイリスクハイリターン指向です。方法は力ずくで、例えばガラスを壊すのではなく壁そのものを壊すほど凶暴で、通常の防...(続きを読む)
セキュリティデザインを楽しむ-4 ■住宅窃盗犯の素顔
■住宅窃盗犯の素顔 私は、検事を職とする方の住宅を設計したことがあります。100人以上の住宅窃盗犯を取り調べ、その一人ひとりと相対してきたこの方から、窃盗犯の特徴をお聞きすることができました。個別の積み重ねから生まれた総合としてのリアルな犯人像が際立った特徴をもつことに驚きました。 この方によると、住宅窃盗犯は完全に2極分離しているといいます。一つの極はいわゆる空き巣で、何よりも捕まることを...(続きを読む)
セキュリティデザインを楽しむ-3 ■巣の構造と現代社会
■ 巣の構造と現代社会 さて前回は、「自分の情報は相手に見せずに、敵の情報を知る」ということがセキュリティの原則だとお伝えしましたが、このことと現代社会を重ね合わせると、私たちは、はなはだ危うい状況におやかれていることに気づきます。 インターネットでの容易な情報収集や個人情報の漏洩など、今や自分の情報を守ることが難しくなっています。逆に予想を覆す犯罪手口や動機のない犯行など、敵を予測することは...(続きを読む)
セキュリティデザインを楽しむ-2 ■巣の構造
■ 巣の構造 今日は、生物の住処である、「巣」のセキュリティについて考えてみます。 住まいの原点ともいうべき生物の巣は、実はセキュリティを第一につくられています。外敵から身を守ることは生存の前提だからです。動物学者によると動物の巣の構造は「vistaとshelter」という対概念が基本といいます。vistaとは巣から外への視界が開かれていることであり、近づく敵への速やかな対応のために大切です。...(続きを読む)
セキュリティデザインを楽しむ-1 ■「建築家とのいえづくり」とセキュリティ
■「建築家とのいえづくり」とセキュリティ セキュリティへの意識が高まりを見せています。住宅においても防犯は、防雨防風同様、必須の条件となりつつあります。しかし美しい建築空間に思いをはせる建築家にとって、人を疑う防犯対策はどうも肌に合わないのも事実です。根拠の明確でない不安感を背景に、姿のつかめない敵にむやみに対応することは、合理性に欠けると感じることもあります。防犯を意識するあまり個々の住宅が隔...(続きを読む)
【パッシブ発想に基づく省エネルギー住宅−8】
【パッシブ発想に基づく省エネルギー住宅−8】・・・低炭素住宅について 最後に「低炭素建築物認定制度」という新たな取り組みにふれます。日本における住宅の省エネルギー施策はこれまで高断熱化、高気密化に集中してきました。しかし地球温暖化防止のためには住宅の環境負荷を総合的に 低減することが急務であることから、この制度はつくられました。認定を受けるには、住宅内の総エネルギー消費量を基準値以下にし、加え...(続きを読む)
【パッシブ発想に基づく省エネルギー住宅−7】
【パッシブ発想に基づく省エネルギー住宅−7】・・・パッシプ設備による省エネ対策 集熱 「集熱」と「蓄熱」の仕方によっていろいろな方法が考えられますが、代表例を4つあげましょう。 まず、窓からの日射熱をそのまま床に蓄熱する「ダイレクトゲイン」、日射熱を壁に蓄熱する「トロンプ壁」、居室の南側にもう一つ温室のようなガラス張りの部屋を設けたのが「サンルーム型」です。 また、屋根面で暖められた空気...(続きを読む)
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