沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「日銀の金融緩和観測と5月のソニー銀行金利」 - 専門家プロファイル

沼田 順
住宅金融公庫出身のFPが貴方のマイホームライフをサポート

沼田 順

ヌマタ ジュン
( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
Office JUN 代表
Q&A回答への評価:
4.6/88件
サービス:5件
Q&A:116件
コラム:535件
写真:0件
印刷画面へ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼
「住宅ローン、不動産アドバイス」 (※外部サイトへのリンクです)
公式ブログ

日銀の金融緩和観測と5月のソニー銀行金利

- good

相談業務 店舗タイプ 2012-04-16 12:00


 銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、5月は固定金利が全て引き下げとなりました。


 まず変動金利ですが、これは日本銀行がゼロ金利政策を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは5月の他行の金利でも同様だと思います。


 ただ、この金利設定はソニー銀行のネット広告などを見る限り、明らかに住信SBIネット銀行を意識したものと言えそうです。一方の住信SBIネット銀行も2月から変動金利の優遇幅をさらに引き下げるなど、消耗戦の模様を呈している感もあります。(最優遇金利でみるとソニー銀行が0.872%に対して、住信SBIネット銀行が0.865%になります。)


 但し、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。


 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが必要です。


 一方の固定金利ですが、これは固定10年で前月比0.118%下落の1.668%、20年超の最長期間で前月比0.143%下落の2.434%となりました。


 下落理由としては、日経平均株価で1万円台を付けていた株式市場が、円高などで調整局面に入り、再び9500円台まで下落した結果、安全資産と言われる債券市場の国債が買われ、固定金利の指標となる長期金利が、再び1%を割り込んで推移していることが原因と考えられます。


 今後の見通しですが、変動金利は変化なし、固定金利はタイトルにも書いたように4月27日に行われる、日本銀行の金融政策決定会合での追加緩和が、どこまで株式市場にインパクトを与えられるかにかかっているものと考えられます。


 今回の株価の上昇は円安によるところが大きいわけですが、84円台だったドル円相場は80円台まで円高・ドル安が進んでいます。


 4月10日にも金融政策決定会合が行われ、そこで追加緩和が行われていれば、ポジティブサプライズということで、円安が進み、株価は上昇、長期金利も上昇していたものと考えられますが、追加緩和は見送られました。


 市場では4月27日の金融政策決定会合で、追加緩和が行われることを織り込み始めており、内容にインパクトがなければ、円高は修正されず、株価は現状維持、長期金利も現在と同じ水準が続くものと考えられます。


 どちらにしても、4月27日までは株価の大幅上昇は考えにくいため、長期金利も1%を割り込む状態が続くものと考えられ、来月の他行の固定金利は低下するものと考えられます。

 

ソニー銀行、住宅ローン金利


沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)


※このコラムの無断転載・引用はご遠慮願います


月間1400万PVを誇る、ブログメディア「BLOGOS」

そこに参加させて頂いている、私のブログも是非ご訪問下さいませ。

住宅ローン、不動産アドバイス


プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム