沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「2014年9月のソニー銀行金利と今後の見通し」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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2014年9月のソニー銀行金利と今後の見通し

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相談業務 店舗タイプ 2014-08-16 01:00

 銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、9月は固定金利が低下しました。


 なお、ソニー銀行では8月15日借り入れ実行分より、自己資金が10%以上の場合は優遇幅をさらに0.05%拡大しています。そのため、先月との単純比較では0.05%の差が余分に出来てしまうため、0.05%は考慮しない形での最優遇金利で比較することにします。


 まず変動金利ですが、これは日銀が「量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、9月の他行の金利でも同様だと思います。


 なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。


 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことを、よく理解しておくことが大切です。


 一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.049%低下の1.188%、20年超の最長期間は前月比0.057%低下の2.129%となっています。


 ソニー銀行の資金調達時期にあたる、7月下旬から8月上旬にかけては、日本の長期金利が0.5%台前半で推移したことが要因と考えられます。


 今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利も低位安定の展開となりそうです。


 世界の金融市場は7月末までリスクオンの流れで、株高が続いていました。しかし、8月に入るとイラクやウクライナを巡る地政学的リスクの高まりや、欧州経済の減速などでリスクオフの流れに変わり、株価は不安定な値動きになると同時に、安全資産とされる国債に資金が流入しました。


 この結果、世界的に国債の利回りである長期金利が低下し、日本では0.5%割れ目前、独では初の1%割れ、米でも金融緩和縮小にもかかわらず2.4%台まで低下しています。


 このように、世界的な金利低下基調のため、長期金利は上昇しにくい展開となっていますが、日本では高値警戒感から0.5%をなかなか突破出来ず、市場参加者は身動きが取りにくい状況です。


 今後、地政学的リスクがさらに高まった場合は、0.5%を突破する展開も考えられますが、現在の状況を考えると、長期金利は0.5%近辺で推移しそうです。


 これを受けて、9月の他行の長期固定金利は、横ばいか多少低下する可能性がもっとも高いと考えています。

 

ソニー銀行、住宅ローン金利

 

沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)

 

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