2013年11月のソニー銀行の金利発表
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銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、11月は固定金利が全て低下しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、11月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことを、よく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.075%低下の1.524%、20年超の最長期間は前月比0.104%低下の2.418%となっています。
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、9月下旬から10月上旬にかけては、米の金融緩和縮小観測が後退したことや日本の国債需給が良好だったことで、日本の長期金利が0.6%台で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利もしばらくは低位安定となりそうです。
長期固定金利の指標となる長期金利は、日本においては下期に入り、今まで残高を減らしていた国内銀行勢の買いも入り、需給は非常に良好で、長期金利は低下しやすい状況です。
懸念されるのは米の財政問題ですが、財政問題が解決しなければ、米の金融緩和縮小が遅れ、長期金利も上昇しにくく、解決したとしても、先送りに過ぎず、日本の長期金利に与える影響は限定的との見方が有力です。
以上を総合的に勘案しますと、長期金利は0.6%台を中心レンジとした揉み合いが続き、10月下旬も0.6%台で推移した場合は、11月の他行の長期固定金利は多少低下する可能性がもっとも高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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