向井 啓和(不動産業)- コラム「発展性のある街」 - 専門家プロファイル

向井 啓和
みなとアセットマネジメントの向井啓和 不動産投資のプロ

向井 啓和

ムカイ ヒロカズ
( 東京都 / 不動産業 )
みなとアセットマネジメント株式会社 
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発展性のある街

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一棟物不動産投資 2008-11-29 07:00
10年近く前に読んだ不動産の本で印象にある本があります。今はどこにしまったか忘れてしまいましたが「増田悦佐さん」という建築関係の証券アナリストが書いた本です。アメリカと日本の街の発展の違いや、そこから見る日本の街の面白さに関して書かれていました。アメリカは車社会であるのに対して日本は電車を中心とした都市を形成しており、それぞれの駅によって変わった発展の仕方をしているという話です。(確かにアメリカを車で移動するとどこの町も同じようなところが多かった気がします。街の個性という事で行くと日本の方が多様性がある気がします。)

中でも駅を中心として男の駅(町)と女の駅(町)とに分けた分析は変わった事を言うもんだと思いました。彼曰く駅には男の駅と女の駅があるという事です。男の駅・町というのは角ばっていて四隅がぴっちりした町をイメージしています。例えば男の町の代表は「大手町駅」なんかです。この町はオフィスビルが均一的に並んでいてビジネスビジネスしていますし、動線が直線的です。(必ずしも男の町という事は女性がいないという事を意味するのではなく封建的で古臭く堅苦しく理知的で融通が利かないというイメージを表していて、女性が長居をしないところというイメージです。)

一方女の町として確か彼が指摘したのが代官山等の駅であり町です。女の町というのは道にカーブが多く回遊性に富んだ動線をしていて、小さな小道がそこら中にある所をイメージしています。戦後高度成長期には男の町が主導で発展してきたがこれから来るのは女の町であると。他に女の町としてイメージ出来るのは恵比寿、神楽坂、根津、等などかな思います。彼が特に面白い駅と指摘したのは電車が直角や平行に整理されていない駅だという主張には思わずえっと思いましたが一理あるかもしれません。例えば弊社のある品川駅は全ての電車が平行に止まり整理されていて駅の周りの回遊性が低くくあまり面白みがないのに対して、自由が丘や下北沢等は駅に線路が斜めにクロスしています。こうした線路が直角で無く斜めにクロスする駅と言うのは開発がしずらい事もあり、また小道が出来たり裏道が出来て回遊性が高まり独自の文化が形成されるそうです。(女性が長居する街という事で女性にやさしい街ということでしょう。)

彼はこれらの町は女の町でもありながら変わった文化も形成する中性的な街の側面もあるという事で特にそういった街に注目しているとの事でした。変わった感性の人があつまるところという事もあるのでしょう…その本を再度読み直してみたい気がしますがどの本だったか記憶にないですがどうやら在庫が無い様です。不動産における人気エリアの形成という感性の部分はこういった所から来ているのかもしれません。カーブの多い小道が駅の側にあって、寄り道したり、お茶したり、しゃべくったり女性がゆっくり安心できる街というのが、ひいては男も集まり人気のあるところになるのかもしれませんね。
人気の恵比寿、自由が丘、神楽坂、中目黒等の店舗物件等もありますよ。http://www.minato-am.com/
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