山本 雅暁
ヤマモト マサアキグループ
記事「下請法違反なお高水準、09年度に977社改善指導 」について
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皆様、
おはようございます。グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
6月5日付日経新聞に首記記事が掲載されました。
記事の抜粋内容は、以下の通りです。
「中小企業庁は、2009年度に約23万社に対して書面や立ち入り調査したところ、977社で代金の減額や支払いの先延ばしなどの下請法違反が見つかり改善を指導したと発表した。うち257社に対しては、減額分や先延ばしした期間の利息として、合計約4億500万円を下請け企業に支払うよう命じた。
発注内容や金額などを記した書類を渡さないなど契約手続き上の違反は、過去最多の1653件だった。
中企庁は不況下で不当な取引を強いられている下請け企業が多いとみて、調査や取り締まりを強化している。改善指導の対象となった企業数は08年度の1004社より減ったものの、07年度の903社に比べると多い。下請け企業が中企庁などに告発した違反件数も、集計を始めてから最多の67件にのぼった。」
今は、下請法がありますので、代金の減額や支払いの先延ばしなどの件数が減ってはいますが、まだ見受けられます。
私が支援しています中小製造業者でも最近似たような問題が発生しました。
ある大手化学メーカーのエンジニアが開発部品の発注をこの中小業者に行いました。発注時に提示された図面の仕様が間違っていたのです。
中小業者は、当社提示された図面に従って加工を終了した後に、図面の仕様が間違っていたので、訂正済み図面に基ずいて再加工を要求されました。
中小業者は、要求通り再加工しました。
問題は、大手化学メーカーのエンジニアが、最初に間違った図面で加工させたものの支払いを拒否した事です。
明らかに発注側のミスであるにもかかわらず、拒否しました。エンジニアが自分のミスを会社の上司に報告が行くのをおそれた為でした。
もしこの要求をのみますと、この中小業者は大赤字に直面します。
大手化学メーカーのエンジニアに加工したものの支払いを依頼したところ、今後発注しないとの脅しを受けたとのことです。
中小業者は、今後の取引が無くなる可能性について悩みましたが、大赤字は経営に大きな影響を与えるため、支払い要求を行う意志を再確認した後で、相談を受けました。
状況確認した結果、中小業者には何の落ち度もなく、今後の取引が無くなるとしても、筋を通して要求する事になりました。弁護士にも相談し、当事者同士で交渉がまとまらない場合、法的手段も取る事を想定しておきました。
交渉の結果、大手企業側もおれ、中小業者は何とか赤字を避けるぐらいの金額ですが、加工費を受け取れる事になりました。
後で判りましたが、大手化学メーカーもこの中小業者の技術力をあてにしており、決裂は避けたかったようです。今後も継続して発注されます。
今回は双方が歩み寄り、決裂は避ける事が出来ました。
周りの中小業者の話を聞きますと、今後の取引への影響を考えて泣き寝入りをした事もあったとのことです。
大手或いは中堅企業に対しては、下請けや中小業者への不合理な取引の強要はやめて欲しいと強くお願いしたいです。
よろしくお願いいたします。
以上、
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁
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