藤森 哲也(不動産コンサルタント)- コラム「フラット35  建物技術基準について」 - 専門家プロファイル

藤森 哲也
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?

藤森 哲也

フジモリ テツヤ
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
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フラット35  建物技術基準について

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2011-10-22 18:29


建築基準法とは、建物を建築するうえで最も基本となる法律で、

一般住宅はこの建築基準法をクリアするように作られています。

しかしフラット35の融資を受けるためには、建築基準法をクリアした物件であるのはもちろんのこと、

住宅金融支援機構が独自に定めた建物基準にもクリアしなければいけません。


それでは、住宅金融支援機構が定める基準とはどのようなものなのでしょうか。


主な基準は以下の2種類です。

1.建物を長持ちさせるための基準。

2.快適な居住空間を確保するための基準。


建物を長持ちさせるための基準

長く安心して暮らせる建物を作るように工夫されています。

基礎を高くしたり、床下や小屋裏の換気をすることで、湿気による腐れや白アリなどの被害を受けにくくしたり、

一定期間ごとに交換の必要な配管設備の点検をしやすくしたりしています。

具体的な内容は以下のとおりです。

1) 湿気や雨水の跳ね返りを防ぐために、基礎の高さを40センチ以上にする。

2) 湿気がたまらないように、床下や小屋裏には換気孔を設置する。

3) 床下の木材を腐らせないために、床下は防湿処理を行う。

4) 外壁を白アリから守るために、柱や壁には防腐・防蟻措置を行う。

5) 地面から白アリが侵入してこないよう、基礎の内側は防蟻措置を行う。

6) 水に濡れやすい浴室や脱衣室は防水措置を行う。

7) 台所、浴室、トイレには湿気を排出するための窓 あるいは 換気設備を設置する。

8) メンテナンスがしやすいよう、配管を点検するための点検口を設ける。


快適な居住空間を確保するための基準 

気候条件に応じて、室内の温度を一定に保つような基準を設けたり、結露の発生を防ぐ措置をとっています。

具体的な内容は以下のとおりです。

1) 夏涼しく冬暖かい室内をつくるため、天井や壁などに所定の厚さの断熱材を入れる。

2) 壁の内部の結露を防ぐために、防湿フィルムを室内側に設ける。  


また、融資を受ける住宅がマンション等の場合、

ある一定基準の内容が盛り込まれている管理規約が設けられているのか、

対象期間が20年以上ある長期修繕計画案が作成されているのか、などの基準も設けられています。

これは建物の維持管理がきちんと行われているかのチェックにもなりますね。


こうしてみると、住宅金融支援機構の建物基準は、建物の資産価値を長く保つことを目的としているのがよくわかります。

つまり フラット35の融資が受けられる住宅というのは、建物の性能が良い住宅といえるでしょう。


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