対象:住宅設計・構造
敷浪 一哉
建築家
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あえてデメリットだけ書きます
分離発注というのは、単純に工務店の中間経費を削減するため価格的などのメリットがあります。
しかし、ここではあえてデメリットを書きましょう。
分離発注というのは、建主さんご自身が直接専門工事業者(大工や水道屋、電気屋など)に依頼して工事をします。つまり、ご自身が工務店と同じ立場になります。そのため、工務店にかかる費用を浮かすことができるのですが、その分ご自身で責任を負わなければなりません。一番大きいのは「品確法」による瑕疵保証。いわゆる10年保証と呼ばれるものですが、これは施工会社が建主に対して品質の保証をしなければならないのですが、この法律は分離発注の場合は適用されません。ご自身で品質の監理をしなければなりません。しかし、民間で分離発注をサポートする保証制度がありますので、そちらを使われるという方法はあります。
もうひとつは積極的に工事に関与しなければならないということです。
通常工務店が段取りしてくれることをご自身で行わなくてはならない場合があります。
分離発注の場合、現場の監理を設計事務所が行ってくれますが、数十社の専門工事会社との契約や、祭事の段取りや銀行との取引など、通常工務店に依頼するのと比べると、たくさんの時間と手間を割かなければなりません。つまり、工務店の手間を自分で行い、その分の費用を浮かすという考えでいるほうが賢明です。
分離発注の場合、設計事務所が関与してくれる内容はさまざまです。また、通常の設計費以外に分離発注での現場管理分の費用もかかりますのでご注意ください。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
最近話題の分離発注は、本当にトータルでみて割安になるのでしょうか? 発注時の注意点があれば、教えてください。
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
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