分離発注の問題点 - 運営 事務局 - 専門家プロファイル

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

注目のQ&AランキングRSS

対象:住宅設計・構造

分離発注の問題点

2008/01/18 14:04

分離発注の目的は安く依頼することにあるのではなく、同じコストならばしっかりした工事をするところを選ぶことが本来の目的です。
また、コストの不明な内容をはっきりさせるという目的もありますので、分離発注すれば安くなるというような短絡的な考えは間違っています。

たとえば住宅を新築する場合、家具工事を腕がいいといわれているA家具屋さんに依頼したいと思います。

通常は発注した建築会社と取引しているB家具店が家具工事を見積をしますが、その場合、その家具工事の見積にはBの経費と建築会社の経費が乗せられての工事費用ということになります。
そこで、家具だけをAに依頼するとした場合、建築工事費から家具工事は除かれて、家具工事の見積はAの経費だけが乗った金額になります。

これだけ見れば分離発注のほうが建築会社の経費が無い分安い思われるでしょうが、Bが建築会社から家具工事の依頼を頻繁に請けている場合、建築会社に有利になるように値引きした金額を出すケースがほとんどです。建築会社の経費が乗ってもAの見積金額との大きな差は生じてきません。

同じ金額なら腕がいいといわれているAが作った家具が立派にできることは考えられますが、Bもなかなかいい工事をするのであれば、あえて分離発注する意味は薄れます。
理由は、分離発注した場合、責任の所在があいまいになります。

将来、なんらかの瑕疵が生じた時、分離発注の場合はその瑕疵にかかわると思われる業者をすべて呼んで責任の所在をはっきりさせないと手直しはできませんが、誰も自分に責任があると言いませんから、水掛け論に終始することは簡単に想像できます。

分離発注の問題点は最終責任をどこがとるのかがはっきりしないということに尽きますので、その場合の解決策を講じておく必要があります。一括発注の場合は、元請けの会社が工事に関する責任を負うことになります。

以上、簡単に書きましたがお分かりいただいたでしょうか。

回答専門家

運営 事務局
運営 事務局
( 東京都 / オペレーター )
専門家プロファイル
03-6869-6825
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介

専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。

(現在のポイント:-pt このQ&Aは、役に立った!

この回答の相談

分離発注は割安?割高?

住宅・不動産 住宅設計・構造 2008/01/18 10:25

最近話題の分離発注は、本当にトータルでみて割安になるのでしょうか? 発注時の注意点があれば、教えてください。

※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。

All About ProFileさん

このQ&Aの回答

分離発注方式の建築について 酒井 正人(建築家) 2008/01/18 22:05
建築工事の分離発注 運営 事務局(オペレーター) 2008/01/19 10:26
あえてデメリットだけ書きます 敷浪 一哉(建築家) 2008/01/19 04:23

このQ&Aに類似したQ&A

天井埋め込み型のエアコンのメリットと注意点は? 専門家プロファイルさん  2008-12-26 11:25 回答4件
横引きシャッターのデメリット 専門家プロファイルさん  2008-12-26 11:25 回答3件
インナーガレージ設置に必要な面積 専門家プロファイルさん  2008-12-11 12:08 回答4件
子ども部屋は必要でしょうか? 専門家プロファイルさん  2008-11-13 12:55 回答13件
ガレージ住宅の設計料、施工料について 専門家プロファイルさん  2008-11-13 12:55 回答5件