対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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第1種高度地区かどうか
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メイメイさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡と申します。
敷地の用途地域は1種低層住居専用地域ですか。
又、高度地区は第1種高度地区でしょうか。
第1種高度地区だとすると、南西の隣地境界線上で、地盤より5mの高さから真南水平に1(m)の所から上に0.6(m)の勾配より上に、建物は建てられません。
東京、神奈川での冬至の南中時(太陽が一番高い時間)の太陽高度や約31度で、ほぼ1種高度の勾配0.6/1に一致するので、このラインの延長を検討すれば見当がつきます。
新しく建つ住宅の1階の地盤からの高さを0.6m、1階の階高を2.9mとすると、地盤から2階床までの高さは3.5mです。
住宅は、隣地境界から2.5m離れる(本当は真北方向の寸法)とします。
隣地に1種高度ライン目一杯に家が建っているとすると、冬至の南中時の外壁での影の高さは、5m−2.5×0.6=3.5mとなります。
この高さは2階の床と同じ高さなので、2階の窓が掃き出し窓(床まで開ける窓)としても、(少なくとも南中時は)下まで全面に日が当たります。
太陽は南中時を最高に、西方向に高度が下がってくるので、除々に日影となります。
もし1種高度が指定されていない場合は、1種低層住居専用地域でも、北側の勾配が1.25/1となるので、お隣の家はもっと高く建っている可能性があり、個々に検討しないとわかりません。
グーグルのスケッチアップという3次元の優秀なフリーソフト(無料)があり、このソフトを使うと、日照の状態を正確にシミュレートすることができます。
詳しい方がいれば、このツールを用いると状況がわかります。
参考にしていただけましたでしょうか。
補足
前回は、もし第一種高度地区であれば、1年で最も影になりやすい冬至でも隣地境界から2.5m離れれば、南中時に2階全てに日が当たるというお話しをしました。
第一種高度地区でないにしても、第一種低層住宅専用地域で、南東に道路に接する(しかも角地!)ということで、最高の条件です。
南西の隣地境界から車1台分離し、2階にリビングを配置するだけで、かなり「日当たりの良いリビング」となるはずです。
さらに朝や夕方の日照時間を長くするためには、周辺の建物の配置、高さより、新建物の配置、形状、窓の取り方、バルコニー等で、日照をシミュレートして決定します。
今は南西だけがテーマとなっていますが、南東の道路側の日照も考える必要があるかもしれません。
道路反対側の家の北側斜線は、北側が道路のため、道路反対側境界(メイメイさん道路境界)から北側斜線が始まり、北側道路境界では5.6mとなります。
仮に、南西側隣地境界から2.5m離した面と、南東側道路ぎりぎりを比較すると、やはり南東側(道路側)の方が条件は良いのですが、夕方以上に朝日の日当たりが重要ではないかと考えられますので。
参考にしていただけましたか
評価・お礼
メイメイ さん
なるほどーーです!すごく参考になりました。
弟1種低層住居専用地域なのですが、
第1種高度地区か分りません。。
こちらで聞いてみます・・・。
やはり専門家のご意見はすごいです!
私も少し日照の勉強をして、快適な住まいづくりができるようにがんばります!
ありがとうございました♪
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