成年後見2010(研修)を受講しました。その2 - 家事事件 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
弁護士

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対象:民事家事・生活トラブル

村田 英幸
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成年後見2010(研修)を受講しました。その2

- good

  1. 暮らしと法律
  2. 民事家事・生活トラブル
  3. 家事事件
相続

 講座名      成年後見制度について 2010

 研修実施日  2010年6月18日開催

 実施団体名  日本弁護士連合会       

 認定番号           (会内研修の認定番号、又は外部研修実施団体の認定番号)

 

 [講師]
熊田 均 弁護士(愛知県弁護士会)

松隈 知栄子 弁護士(愛知県弁護士会)

加藤 淳也(愛知県弁護士会)

本講座は,成年後見制度の基本を解説した講座です。
成年後見制度の概要,成年後見申立手続き及び成年後見人の事務について,経験豊富な講師の経験を踏まえた事例、Q&A方式を折り込みながら概説するとともに、実務の勘所などを具体的に解説しております。

 

 

 

No

 

講座タイトル

時間

 

 

 

再生

01

 

第1   成年後見制度の趣旨

00:07:20

 

 

 

 

02

 

第2   成年後見開始審判の申立

00:33:44

 

 

 

   

03

 

第3-1 成年後見人の事務(1)

00:10:43

 

 

 

   

04

 

第3-2 成年後見人の事務(2)

00:32:27

 

 

 

   

05

 

第3-3 成年後見人の事務(3)

00:16:55

 

 

 

   

06

 

第3-4 成年後見人の事務(4)

00:16:29

 

 

 

   

07

 

第4   保佐事務

00:09:22

 

 

 

   

08

 

第5   補助事務

00:07:22

 

 

 

   

09

 

第6   成年後見監督人等

00:13:21

 

 

 

   

10

 

第7   弁護士から見た法定後見制度を巡る中心的な問題点

00:06:31

 

 

 

   

11

 

第8   審判前の保全処分

00:02:58

 

 

 

   

12

 

第9   任意後見人

00:29:45

 

 

 

   

13

 

第10  講義のまとめ

00:02:10

 

 

 

   
 

03:09:07

 

 

 

     

 

                                                                                             

第4 補佐

・同意権、取消権

保佐人は同意権、取消権がある(民法13条)。

なお、居住用か否かにかかわらず、不動産の処分は、民法13条1項3号に該当。

同意権・取消権について、被保佐人の同意は不要。

同意権の対象は拡張できる(民法13条2項)。

日用品の購入・日常生活に関する行為は対象外。

          

・代理権

必要があれば、被補佐人の同意を得て、特定の法律行為について、代理権が付与される。

被保佐人も自ら法律行為ができる。

代理権が拡張された行為について、同意権の拡張を行っていないと保佐人は取消できないので、注意が必要。

 

第5 補助

・同意権、取消権

補助人は、必要があれば、被補助人の同意を得て、民法13条1項の一部に限り、同意権、取消権が付与される。

なお、居住用か否かにかかわらず、不動産の処分は、民法13条1項3号に該当。

同意権の対象は拡張できる(民法13条2項)。

日用品の購入・日常生活に関する行為は対象外。

                                         

・代理権

必要があれば、被補助人の同意を得て、特定の法律行為について、代理権が付与される。

被補助人は、単独で、自ら法律行為ができる。

 

 

・第8 審判前の保全処分

本案とともにのみ申立できる。

後見人選任前に、財産管理人(民法869条による830条2項~4項の準用)の選任の審判

 

第9   任意後見人

任意後見契約の特徴は、

①   公正証書で作成(要式行為)、

②   家庭裁判所による任意後見監督人の選任で始めて効力が生じる、

③   登記が必要

である。

 

将来型・基本型(任意後見契約のみ)、移行型(任意後見契約と任意代理契約も合わせて締結し、任意後見開始前に代理権を授与する場合)の2種類がある。

 

 民法

  第二章 人

    第二節 行為能力

 

(後見開始の審判)

第7条  精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。

(成年被後見人及び成年後見人)

第8条  後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とし、これに成年後見人を付する。

(成年被後見人の法律行為)

第9条  成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。

(後見開始の審判の取消し)

第10条 第7条に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人(未成年後見人及び成年後見人をいう。)、後見監督人(未成年後見監督人及び成年後見監督人をいう。)又は検察官の請求により、後見開始の審判を取り消さなければならない。

(保佐開始の審判)

第11条  精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判をすることができる。ただし、第7条に規定する原因がある者については、この限りでない。

(被保佐人及び保佐人)

第12条  保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する。

(保佐人の同意を要する行為等)

第13条  被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

 元本を領収し、又は利用すること。

 借財又は保証をすること。

 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。

 訴訟行為をすること。

 贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法 第二条1項 に規定する仲裁合意をいう。)をすること。

 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。

 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。

 新築、改築、増築又は大修繕をすること。

 第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。

 家庭裁判所は、第11条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求により、被保佐人が前項各号に掲げる行為以外の行為をする場合であってもその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。

 保佐人の同意を得なければならない行為について、保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の請求により、保佐人の同意に代わる許可を与えることができる。

 保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

(保佐開始の審判等の取消し)

第14条 第11条本文に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判を取り消さなければならない。

 家庭裁判所は、前項に規定する者の請求により、前条2項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。

(補助開始の審判)

第15条  精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判をすることができる。ただし、第七条又は第11条本文に規定する原因がある者については、この限りでない。

 本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない。

 補助開始の審判は、第17条1項の審判又は第876条の9第1項の審判とともにしなければならない。

(被補助人及び補助人)

第16条  補助開始の審判を受けた者は、被補助人とし、これに補助人を付する。

(補助人の同意を要する旨の審判等)

第17条  家庭裁判所は、第15条1項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、その審判によりその同意を得なければならないものとすることができる行為は、第十三条1項に規定する行為の一部に限る。

 本人以外の者の請求により前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。

 補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができる。

 補助人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

(補助開始の審判等の取消し)

第18条 第15条1項本文に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判を取り消さなければならない。

 家庭裁判所は、前項に規定する者の請求により、前条1項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。

 前条1項の審判及び第876条の9第1項の審判をすべて取り消す場合には、家庭裁判所は、補助開始の審判を取り消さなければならない。

(審判相互の関係)

第19条  後見開始の審判をする場合において、本人が被保佐人又は被補助人であるときは、家庭裁判所は、その本人に係る保佐開始又は補助開始の審判を取り消さなければならない。

 前項の規定は、保佐開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被補助人であるとき、又は補助開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被保佐人であるときについて準用する。

(制限行為能力者の相手方の催告権)

第20条  制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第17条1項の審判を受けた被補助人をいう。)の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。

 制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。

 特別の方式を要する行為については、前2項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。

 制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は第17条1項の審判を受けた被補助人に対しては、第1項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。

(制限行為能力者の詐術)

第21条  制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。

 

 第四節 無効及び取消し

(無効な行為の追認)

第119条  無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない。ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。

(取消権者)

第120条  行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。

 詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。

(取消しの効果)

第121条  取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。ただし、制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。

(取り消すことができる行為の追認)

第122条  取り消すことができる行為は、第百二十条に規定する者が追認したときは、以後、取り消すことができない。ただし、追認によって第三者の権利を害することはできない。

(取消し及び追認の方法)

第123条  取り消すことができる行為の相手方が確定している場合には、その取消し又は追認は、相手方に対する意思表示によってする。

(追認の要件)

第124条  追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にしなければ、その効力を生じない。

 成年被後見人は、行為能力者となった後にその行為を了知したときは、その了知をした後でなければ、追認をすることができない。

 前2項の規定は、法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をする場合には、適用しない。

(法定追認)

第125条  前条の規定により追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。

 全部又は一部の履行

 履行の請求

 更改

 担保の供与

 取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡

 強制執行

(取消権の期間の制限)

第126条  取消権は、追認をすることができる時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から20年を経過したときも、同様とする。

 

第5章 後見

    第1節 後見の開始

第838条  後見は、次に掲げる場合に開始する。

 未成年者に対して親権を行う者がないとき、又は親権を行う者が管理権を有しないとき。

 後見開始の審判があったとき。

 

    第2節 後見の機関

     第1款 後見人

(未成年後見人の指定)

第839条  未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。ただし、管理権を有しない者は、この限りでない。

 親権を行う父母の1方が管理権を有しないときは、他の1方は、前項の規定により未成年後見人の指定をすることができる。

 

(成年後見人の選任)

第843条  家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。

 成年後見人が欠けたときは、家庭裁判所は、成年被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で、成年後見人を選任する。

 成年後見人が選任されている場合においても、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前項に規定する者若しくは成年後見人の請求により、又は職権で、更に成年後見人を選任することができる。

 成年後見人を選任するには、成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況、成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無)、成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。

(後見人の辞任)

第844条  後見人は、正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができる。

(辞任した後見人による新たな後見人の選任の請求)

第845条  後見人がその任務を辞したことによって新たに後見人を選任する必要が生じたときは、その後見人は、遅滞なく新たな後見人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。

(後見人の解任)

第846条  後見人に不正な行為、著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは、家庭裁判所は、後見監督人、被後見人若しくはその親族若しくは検察官の請求により又は職権で、これを解任することができる。

(後見人の欠格事由)

第847条  次に掲げる者は、後見人となることができない。

 未成年者

 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人

 破産者

 被後見人に対して訴訟をし、又はした者並びにその配偶者及び直系血族

 行方の知れない者

  

   第2款 後見監督人

(未成年後見監督人の指定)

第848条  未成年後見人を指定することができる者は、遺言で、未成年後見監督人を指定することができる。

(後見監督人の選任)

第849条  家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被後見人、その親族若しくは後見人の請求により又は職権で、後見監督人を選任することができる。

(後見監督人の欠格事由)

第850条  後見人の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹は、後見監督人となることができない。

(後見監督人の職務)

第851条  後見監督人の職務は、次のとおりとする。

 後見人の事務を監督すること。

 後見人が欠けた場合に、遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。

 急迫の事情がある場合に、必要な処分をすること。

 後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。

(委任及び後見人の規定の準用)

第852条 644条、654条、655条、844条、846条、847条、861条2項及び第862条の規定は後見監督人について、第840条3項及び第857条の2の規定は未成年後見監督人について、第843条4項859条の2及び第859条の3の規定は成年後見監督人について準用する。

 

第3節 後見の事務

(財産の調査及び目録の作成)

第853条  後見人は、遅滞なく被後見人の財産の調査に着手し、1箇月以内に、その調査を終わり、かつ、その目録を作成しなければならない。ただし、この期間は、家庭裁判所において伸長することができる。

 財産の調査及びその目録の作成は、後見監督人があるときは、その立会いをもってしなければ、その効力を生じない。

(財産の目録の作成前の権限)

第854条  後見人は、財産の目録の作成を終わるまでは、急迫の必要がある行為のみをする権限を有する。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

(後見人の被後見人に対する債権又は債務の申出義務)

第855条  後見人が、被後見人に対し、債権を有し、又は債務を負う場合において、後見監督人があるときは、財産の調査に着手する前に、これを後見監督人に申し出なければならない。

 後見人が、被後見人に対し債権を有することを知ってこれを申し出ないときは、その債権を失う。

(被後見人が包括財産を取得した場合についての準用)

第856条  前3条の規定は、後見人が就職した後被後見人が包括財産を取得した場合について準用する。

 

(成年被後見人の意思の尊重及び身上の配慮)

第858条  成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。

(財産の管理及び代表)

第859条  後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。

 第824条ただし書の規定は、前項の場合について準用する。

(成年後見人が数人ある場合の権限の行使等)

第859条の2  成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所は、職権で、数人の成年後見人が、共同して又は事務を分掌して、その権限を行使すべきことを定めることができる。

 家庭裁判所は、職権で、前項の規定による定めを取り消すことができる。

 成年後見人が数人あるときは、第三者の意思表示は、その1人に対してすれば足りる。

(成年被後見人の居住用不動産の処分についての許可)

第859条の3  成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。

(利益相反行為)

第860条 826条の規定は、後見人について準用する。ただし、後見監督人がある場合は、この限りでない。

(支出金額の予定及び後見の事務の費用)

第861条  後見人は、その就職の初めにおいて、被後見人の生活、教育又は療養看護及び財産の管理のために毎年支出すべき金額を予定しなければならない。

 後見人が後見の事務を行うために必要な費用は、被後見人の財産の中から支弁する。

(後見人の報酬)

第862条  家庭裁判所は、後見人及び被後見人の資力その他の事情によって、被後見人の財産の中から、相当な報酬を後見人に与えることができる。

(後見の事務の監督)

第863条  後見監督人又は家庭裁判所は、いつでも、後見人に対し後見の事務の報告若しくは財産の目録の提出を求め、又は後見の事務若しくは被後見人の財産の状況を調査することができる。

 家庭裁判所は、後見監督人、被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で、被後見人の財産の管理その他後見の事務について必要な処分を命ずることができる。

(後見監督人の同意を要する行為)

第864条  後見人が、被後見人に代わって営業若しくは第13条1項各号に掲げる行為をし、又は未成年被後見人がこれをすることに同意するには、後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。ただし、同項1号に掲げる元本の領収については、この限りでない。

第865条  後見人が、前条の規定に違反してし又は同意を与えた行為は、被後見人又は後見人が取り消すことができる。この場合においては、第20条の規定を準用する。

 前項の規定は、第121条から第126条までの規定の適用を妨げない。

(被後見人の財産等の譲受けの取消し)

第866条  後見人が被後見人の財産又は被後見人に対する第三者の権利を譲り受けたときは、被後見人は、これを取り消すことができる。この場合においては、第20条の規定を準用する。

 前項の規定は、第121条から第126条までの規定の適用を妨げない。

(委任及び親権の規定の準用)

第869条 644条及び第830条の規定は、後見について準用する。

 

第4節 後見の終了

(後見の計算)

第870条  後見人の任務が終了したときは、後見人又はその相続人は、2箇月以内にその管理の計算(以下「後見の計算」という。)をしなければならない。ただし、この期間は、家庭裁判所において伸長することができる。

第871条  後見の計算は、後見監督人があるときは、その立会いをもってしなければならない。

(未成年被後見人と未成年後見人等との間の契約等の取消し)

第872条  未成年被後見人が成年に達した後後見の計算の終了前に、その者と未成年後見人又はその相続人との間でした契約は、その者が取り消すことができる。その者が未成年後見人又はその相続人に対してした単独行為も、同様とする。

 第20条及び第121条から第126条までの規定は、前項の場合について準用する。

(返還金に対する利息の支払等)

第873条  後見人が被後見人に返還すべき金額及び被後見人が後見人に返還すべき金額には、後見の計算が終了した時から、利息を付さなければならない。

 後見人は、自己のために被後見人の金銭を消費したときは、その消費の時から、これに利息を付さなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。

(委任の規定の準用)

第874条 654条及び第655条の規定は、後見について準用する。

(後見に関して生じた債権の消滅時効)

第875条 832条の規定は、後見人又は後見監督人と被後見人との間において後見に関して生じた債権の消滅時効について準用する。

 前項の消滅時効は、第872条の規定により法律行為を取り消した場合には、その取消しの時から起算する。

 

   第6章 保佐及び補助

    第1節 保佐

(保佐の開始)

第876条  保佐は、保佐開始の審判によって開始する。

(保佐人及び臨時保佐人の選任等)

第876条の2  家庭裁判所は、保佐開始の審判をするときは、職権で、保佐人を選任する。

 第843条2項から第4項まで及び第844条から第847条までの規定は、保佐人について準用する。

 保佐人又はその代表する者と被保佐人との利益が相反する行為については、保佐人は、臨時保佐人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。ただし、保佐監督人がある場合は、この限りでない。

(保佐監督人)

第876条の3  家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被保佐人、その親族若しくは保佐人の請求により又は職権で、保佐監督人を選任することができる。

 第644条、654条、655条、843条4項844条、846条、847条、850条、851条、859条の2、第859条の3、第861条2項及び第862条の規定は、保佐監督人について準用する。この場合において、第851条4号中「被後見人を代表する」とあるのは、「被保佐人を代表し、又は被保佐人がこれをすることに同意する」と読み替えるものとする。

(保佐人に代理権を付与する旨の審判)

第876条の4  家庭裁判所は、第11条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求によって、被保佐人のために特定の法律行為について保佐人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。

 本人以外の者の請求によって前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。

 家庭裁判所は、第1項に規定する者の請求によって、同項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。

(保佐の事務及び保佐人の任務の終了等)

第876条の5  保佐人は、保佐の事務を行うに当たっては、被保佐人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。

 第644条、859条の2、第859条の3、第861条2項862条及び第863条の規定は保佐の事務について、第824条ただし書の規定は保佐人が前条1項の代理権を付与する旨の審判に基づき被保佐人を代表する場合について準用する。

 第654条、655条、870条、871条及び第873条の規定は保佐人の任務が終了した場合について、第832条の規定は保佐人又は保佐監督人と被保佐人との間において保佐に関して生じた債権について準用する。

  

  第2節 補助

(補助の開始)

第876条の6  補助は、補助開始の審判によって開始する。

(補助人及び臨時補助人の選任等)

第876条の7  家庭裁判所は、補助開始の審判をするときは、職権で、補助人を選任する。

 第843条2項から第4項まで及び第844条から第847条までの規定は、補助人について準用する。

 補助人又はその代表する者と被補助人との利益が相反する行為については、補助人は、臨時補助人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。ただし、補助監督人がある場合は、この限りでない。

(補助監督人)

第876条の8  家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被補助人、その親族若しくは補助人の請求により又は職権で、補助監督人を選任することができる。

 第644条、654条、655条、843条4項844条、846条、847条、850条、851条、859条の2、第859条の3、第861条2項及び第862条の規定は、補助監督人について準用する。この場合において、第851条4号中「被後見人を代表する」とあるのは、「被補助人を代表し、又は被補助人がこれをすることに同意する」と読み替えるものとする。

(補助人に代理権を付与する旨の審判)

第876条の9  家庭裁判所は、第15条1項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求によって、被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。

 第876条の4第2項及び第3項の規定は、前項の審判について準用する。

(補助の事務及び補助人の任務の終了等)

第876条の10  第644条、859条の2、第859条の3、第861条2項862条、863条及び第876条の5第1項の規定は補助の事務について、第824条ただし書の規定は補助人が前条1項の代理権を付与する旨の審判に基づき被補助人を代表する場合について準用する。

 第654条、655条、870条、871条及び第873条の規定は補助人の任務が終了した場合について、第832条の規定は補助人又は補助監督人と被補助人との間において補助に関して生じた債権について準用する。

                                                              

 

被後見人が不法行為を行った場合の後見人の責任

(責任能力)

第713条  精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りでない。

(責任無能力者の監督義務者等の責任)

第714条  前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

 監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

                                                             

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
最終改正:平成二四年六月二七日法律第五一号

(最終改正までの未施行法令)

平成二十三年五月二十五日法律第五十三号

(未施行)

   

平成二十四年六月二十七日法律第五十一号

(未施行)

   
   
   


 第一章 総則(第一条―第五条)
 第二章 精神保健福祉センター(第六条―第八条)
 第三章 地方精神保健福祉審議会及び精神医療審査会(第九条―第十七条)
 第四章 精神保健指定医、登録研修機関、精神科病院及び精神科救急医療体制
  第一節 精神保健指定医(第十八条―第十九条の六)
  第二節 登録研修機関(第十九条の六の二―第十九条の六の十七)
  第三節 精神科病院(第十九条の七―第十九条の十)
  第四節 精神科救急医療の確保(第十九条の十一)
 第五章 医療及び保護
  第一節 保護者(第二十条―第22条の二)
  第二節 任意入院(第22条の三・第22条の四)
  第三節 指定医の診察及び措置入院(第二十三条―第三十二条)
  第四節 医療保護入院等(第三十三条―第三十五条)
  第五節 精神科病院における処遇等(第三十六条―第四十条)
  第六節 雑則(第四十一条―第四十四条)
 第六章 保健及び福祉
  第一節 精神障害者保健福祉手帳(第四十五条、第四十五条の二)
  第二節 相談指導等(第四十六条―第五十一条)
 第七章 精神障害者社会復帰促進センター(第五十一条の二―第五十一条の十一)
 第八章 雑則(第五十一条の十一の二―第五十一条の十五)
 第九章 罰則(第五十二条―第五十七条)

 

第五章 医療及び保護

    第一節 保護者

(保護者)

第20条  精神障害者については、その後見人又は保佐人、配偶者、親権を行う者及び扶養義務者が保護者となる。ただし、次の各号のいずれかに該当する者は保護者とならない。

 行方の知れない者

 当該精神障害者に対して訴訟をしている者、又はした者並びにその配偶者及び直系血族

 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人

 破産者

 成年被後見人又は被保佐人

 未成年者

 保護者が数人ある場合において、その義務を行うべき順位は、次のとおりとする。ただし、本人の保護のため特に必要があると認める場合には、後見人又は保佐人以外の者について家庭裁判所は利害関係人の申立てによりその順位を変更することができる。

 後見人又は保佐人

 配偶者

 親権を行う者

 前2号の者以外の扶養義務者のうちから家庭裁判所が選任した者

 前項ただし書の規定による順位の変更及び同項4号の規定による選任は家事審判法の適用については、同法第9条1項 甲類に掲げる事項とみなす。

第21条  前条2項各号の保護者がないとき又はこれらの保護者がその義務を行うことができないときはその精神障害者の居住地を管轄する市町村長(特別区の長を含む。)、居住地がないか又は明らかでないときはその精神障害者の現在地を管轄する市町村長が保護者となる。

第22条  保護者は、精神障害者(第22条の4第2項に規定する任意入院者及び病院又は診療所に入院しないで行われる精神障害の医療を継続して受けている者を除く。以下この項及び第3項において同じ。)に治療を受けさせ、及び精神障害者の財産上の利益を保護しなければならない。

 保護者は、精神障害者の診断が正しく行われるよう医師に協力しなければならない。

 保護者は、精神障害者に医療を受けさせるに当たっては、医師の指示に従わなければならない。

第22条の2  保護者は、第41条の規定による義務(第29条の3又は第29条の4第1項の規定により退院する者の引取りに係るものに限る。)を行うに当たり必要があるときは、当該精神科病院若しくは指定病院の管理者又は当該精神科病院若しくは指定病院と関連する障害福祉サービス事業、一般相談支援事業若しくは障害者自立支援法第5条17項 に規定する特定相談支援事業(第49条1項において「特定相談支援事業」という。)を行う者に対し、当該精神障害者の社会復帰の促進に関し、相談し、及び必要な援助を求めることができる。

                                                   

 

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