以前から耳にすること。
建築家はハウスメーカーを嫌い、ハウスメーカーは建築家を嫌う。
お互いになかなか融合しない。
どちらも住宅に係るものであることは確かだ。
ところが、木造のHMである三井ホームや三菱地所などは、一般の建築家とタイアップしている。
どうしても、自前の設計士だけでは対応しきれない場合があるからだ。
やはり、HMの品質や性能と建築家のデザインなどを希望される住まい手が多くなっている。
現に当方に相談される方もこうした希望を持つ方は多い。
これに加えてデザイナー住宅と称するものもある。
こちらも「建築家とつくる家」と称し、設計は建築家で、仕様はその会社の基本仕様をベースにしている。
こうみると、建築家も嫌っているハウスメーカーに融合していることがわかる。
どちらも、いい家づくりを目指すことには変わりはない。
ここで考えることは、どちらの作り手の家が良いか悪いかを判断するのはどうだろうか???
どうしても、建築家のここが悪いとか、HMのあれが悪いなどと主張しがちだが…
戸建ての住まいには設計者の提案が重要である。
しかし、それ以上に、住まい手がその家にいかに深くかかわるかが、その良しあしを左右すると感じる。
つまり、住み始めてから、いかにその家に対して愛着を感じるかどうかだ。
設計段階ではOKとされた提案も、実際にはその提案が住まい手と合致しない場合もある。
しかし、家に対する愛着があれば、住まい手はそれを自分らしいものに工夫して変えていく。
これは、この世界に25年以上かかわっているとわかる。
自分が昔、かかわった住宅の住まい手は、代替わりになったり一人住まいになってしまった人もいる。
また、愛着があっても何らかの理由で売ってしまう人もいる。
人生模様を感じるものだ。
住まいの良し悪しは、その設計や業者の良し悪しだけでは計れないものがある。
家を建ててから、住まい手がいかにその家に愛着をもってくれるかの方が重要である。
いかにその家に愛着をもってくれるか?
まず最初は、そこに携わる設計や各担当の腕が試されることになる。
このコラムの執筆専門家
- 寺岡 孝
- (東京都 / お金と住まいの専門家)
- アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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生涯に一度とも言える住宅建築や不動産購入の場では「失敗したらどうしよう」と不安に思う方が多いものです。お客様が「夢」を安心して実現できるよう、業界での30年以上の経験を活かし、「納得」と「安心」の住まいづくりを中立的立場でサポートいたします。
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