- 松山 淳
- アースシップ・コンサルティング コンサルタント/エグゼクティブ・カウンセラー
- 東京都
- 経営コンサルタント
対象:人材育成
知識の弊害
「知っている」の錯覚は、
人の認識の問題として、常に潜んでいるわけで、
これに異論はないと思います。
これまで、偉大なるリーダーは、
その錯覚を恐れに恐れ、自らを戒め、戦ってきました。
なんといっても「思考停止の罠」に陥ることは、
企業経営において相当な危機を意味します。
偉大なるリーダーと言えば、戦後日本の名経営者として、
今もなおその経営哲学には学ぶべきことの多い
このお二人を抜きに語ることはできません。
「松下幸之助氏」
「本田宗一郎氏」
この、お二人には共通点があります。
二人とも小学校しか卒業してないという点です。
学がない。
だからこそ、知らないことに対して「素直」になれ、
薄っぺらな「知識」が、如何に危険であるかを知っていたようです。
お二人の著作を読みますと、そのことがよくわかります。
まず本田宗一郎氏の本から、そのエッセンスを少し・・・。
『私の手が語る』(著者:本田宗一郎 講談社)という本の中に
こんな逸話があります。
百科事典のように、何でも知っている人がいて、
「知ってる、知ってる」と、
すぐに、うるさく口を出してくる人に対して
こう心がけていたそうです。
「『ああ、わかった。だけど、あんたのもっている知識は、
それ、みんな過去のことなんだよ』と言ってやることにしている。
『おれが知りたいのは、未来なんだ』」
本田宗一郎氏の負けん気の強い性格だからこそ出てきた言葉だと
思いますが、まさに「知識の弊害」を戒める、
素晴らしい言葉だと思います。
つづく・・・
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