■本当の建て時は今???
注文住宅の購入。
契約までには間取りの打ち合わせや業者の決定までに最低でも数ヶ月かかる。
うまく契約までいったとしても、その後の詳細の打ち合わせにまた数ヶ月。
そこから、工事の着工、完成、入居までもまた数ヶ月。
トータルすれば1年から1年半はかかるもの。
特に建築家に設計をお願いしたい方はこれ以上の時間がかかる。
このように通常の場合でも時間がかかる注文住宅。
それが消費増税の決定を受けて、駆け込み需要の様子が出てきた。
週末の都内の総合展示場。
夏場は比較的来場者が少ないものだが、今年は様子が違う感じだ。
各社とも来場者は多く、具体的な商談をされている方を多く見かけた。
また、各社のモデルハウスを相当数見学して検討している方も多い。
おそらく、これから数社に絞って間取りや見積を取る段階に進むだろう。
■建設コストが上がる???
駆け込み需要が始まると工事の着工から引渡しまでは今までよりも長くなる可能性がある。
これにプラスして震災の復興工事の影響がジワジワ出てきそうだ。
現にコンクリートの型枠を組む型枠大工さんの工賃は値上がりしている。
RCの構造物には必然的に必要とされる職種。
マンションやビルなどRC構造の建築需要が多い東北では今後数年こうした傾向が続くといわれている。
こうした背景から、増税の駆け込みが始まれば建築コストに影響がでる。
つまり、建設費も値上がる可能性が高くなる。
■残された時間はあとわずか??
予想される駆け込み需要。
今年の秋以降、この駆け込みが本格化しそうだ。
この駆け込みのピークにはまると、増税の対象にはならなくても着工まで1年、完成まではそれにプラス半年ということなる。
こう考えると今から計画的に住まいづくりを進めていく必要がある。
■さまざまな制度
住まいづくりには補助金や優遇制度がある。
例えば、太陽光発電システムの導入補助金、HEMSの導入補助金。
また、税制面での優遇など、この時期には利用可能なものが多々ある。
それにプラスしてローンの金利が低いこと。
現状ではこうした制度などが充実しているので、利用できるものは利用すべきである。
このように見てくると、特に注文住宅を建てようと思う方はもちろん増税前、
しかもそろそろ具体的に検討しはじめた方がよさそうだ。
■注文住宅購入のセカンドオピニオンに関する詳しい内容はこちら
電話:03-6202-7622
このコラムの執筆専門家
- 寺岡 孝
- (東京都 / お金と住まいの専門家)
- アネシスプランニング株式会社 代表取締役
「納得」と「安心」の住まいづくりを中立的立場でサポートします
生涯に一度とも言える住宅建築や不動産購入の場では「失敗したらどうしよう」と不安に思う方が多いものです。お客様が「夢」を安心して実現できるよう、業界での30年以上の経験を活かし、「納得」と「安心」の住まいづくりを中立的立場でサポートいたします。
このコラムに類似したコラム
注文住宅の建築を設計段階からサポートします! 寺岡 孝 - お金と住まいの専門家(2012/11/05 18:00)
取材記事『気付かないところを気付かせてくれる建築家』が掲載されました 西島 正樹 - 建築家(2023/08/24 17:01)
国立近現代建築資料館と旧岩崎邸 岩間 隆司 - 建築家(2020/10/10 11:14)
設計図は脚本 作品は現場で作るもの 岩間 隆司 - 建築家(2019/09/24 15:44)
地盤と基礎工事のこと 岩間 隆司 - 建築家(2016/04/21 16:27)