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屋根の防水と壁の防水

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屋根は瓦で防水しているのではありません。外壁もサイディングで防水しているわけではありません。
瓦やサイディングの下にある防水層で防水しています。瓦やサイディングは防水層は風雨や紫外線から守るためにあるのです。

では防水層とはどんなものか。
屋根の防水層の代表はアスファルトルーフィングです。アスファルトを厚紙でサンドウィッチにしたものです。アスファルトに可塑性がありますので、釘で打ち抜いても水が漏れません。
壁の防水層の代表は、アスファルトフェルトです。フェルト状の紙にアスファルトを滲みこませたものです。アスファルトを滲みこませていますがアスファルトそのものではありませんので、ルーフィングほど防水能力があるわけではありません。屋根は壁と違い雨を受ける状態となりますので、ルーフィングの代わりにフェルトで施工すると、酷い目に会います。

防水に完璧なアスファルトルーフィングですが、欠点もあります。降ってくる雨を侵入しない様にするのは良いのですが。逃げ出そうとする湿気も止めてしまうのです。梅雨など湿度の高い時期に小屋裏に湿気が集まり、換気が悪いと、夜に気温が下がった時に結露が発生します。雨漏りだと思って屋根の修理を何度しても雨漏れが止まらず、屋根を捲ってみたらルーフィングの下がボトボトで結露が原因だったなんて事がよくあります。
最近は透湿性のある屋根用の防水シートも出回っています。

壁は屋根の様に雨を受ける構造にはなっていませんので、アスファルトフェルトで充分です。壁の防水層も最近は透湿性のある防水シートが普及してきて、アスファルトフェルトはあまり見掛けなくなりました。外壁の雨漏れの殆どは窓周りからの雨漏れです。サッシュの上端が雨を受ける構造になっているためで、ここは防水シートだけでは不安なので、ブチルテープでサッシュ周りを覆う様に密着させて防水します。

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