LED照明からみえる売れるきっかけ - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

下村 豊
株式会社CSプランナー 代表取締役
経営コンサルタント
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LED照明からみえる売れるきっかけ

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先日、あるニュースで、LED照明の採用が50%を超えたとあった。


身の周りを見渡して、本当かな?という気がするが、真意はさておいて、なぜ、急激に売れるようになったかを考えてみたい。


LED照明は、ここ4,5年前から、市場に出だした。


京都議定書に伴う省エネ意識と、中村教授が青色LEDを発明したことにより、俄然、注目されるようになった。


LEDは、平均寿命2万時間と長く、消費電力が白熱電球の1/10、蛍光灯の1/3~1/5と少ないと、メリットは大きい。


難点は、光の直進性が強く、白熱灯や蛍光灯のように光の広がり(拡散)が少ない。


しかし、日本の事務所は、必要以上に明るい。


また、外灯や非常灯などは、それほどに明るい必要はない。


それより、取り外す工数、電気代のメリットの方が大きいはずだ。


では、なぜ、当初売れなかったのか。


価格が、メリット以上に高かったからだ。


前にも書いたが、LED照明は、ガラスを溶かしたり、ガスを注入する大型の設備は必要がない。


中小、零細企業でも参入できた。


だから、当初、国内だけでも200社を超える企業があった。


しかし、市場に受け入れられる価格で出せなかった。


白熱灯タイプでも1万円前後した。


直管型蛍光灯タイプなら、3万円を超えていた。


そこに、シャープが4,000円付近で出してきたことが、きっかけになり、大手他社に波及した。


続いて、東芝、パナソニック、そして、アイリスオオヤマと続いて参入してきた。


今では、白熱灯だけでなく、直管型蛍光灯、リング型蛍光灯も市場に出ている。


技術的にも、蛍光灯と変わりがない照度が実現できたこと、震災による電力不足も追い風になった。


以上から、市場に受け入れられる価格が、売れるきっかけになったことが分かる。


中小、零細企業には、非常に難しい課題だが、市場に受け入れられる価格設定が重要なのが、ここから分かって頂けると思う。


蛇足だが、市場に受け入れられる価格を、一旦超えたら効果が極端になくなるのは、最近の液晶テレビを見て明らかだ。














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