パワーハラスメントが定義化　２０１２．１．３０厚労省発表

２０１２．１．３０　厚生労働省よりパワーハラスメントの定義が発表

職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為

優位性とは、職場における役職の上下関係のことではなく、当人の作業環境における立場や能力のことを指す

≪具体的な分類≫

（1）身体的な攻撃（暴行・傷害）

（2）精神的な攻撃（脅迫・暴言等）

（3）人間関係からの切り離し（隔離・仲間外し・無視）

（4）過大な要求（業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害）

（5）過小な要求（業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと）

（6）個の侵害（私的なことに過度に立ち入ること）

厚労省では、公労使による円卓会議で内容をさらに検討して、年度内をめどに提言をまとめる予定

以上が発表の内容です。

私は、パワーハラスメント対策研修の講師を初めて３年ほどになります。また、講師となる以前よりカウンセラーとして企業や大学でカウンセリングをしており、相談者の中にはパワーハラスメントが原因で対人恐怖症やptsd（心的外傷ストレス障害）になられた方などおりました。

せっかく、将来を夢見ていた優秀な学生や新人が心ない先輩の繰り返しの暴言により欝になり、退学退職したという話もあります。

加害者側は「からかっていただけ、冗談」と申しますが、される側は日々心傷つくのです。本当に悲しいです。

「被害者になる側のほうにも問題が少しはある」というような発言をされている方もおりますが、そうではないこともあります。

特に、いじめ嫌がらせが悪質な場合や威圧的な態度の上司であれば、部下が勇気をもち歩み寄ろうとしても難しいでしょう

入社半年から2年目の方々にメンタルタフネス研修をしているときに「うちの上司は威圧的なので相談もしづらいですが、自分から勇気を出して話しかけるようにします」などと目標を立てているけなげな若者「うちの職場は元気がないので、自分から元気にあいさつや声をかけます」という前むきな若者に会いました。みんな、がんばっているのです。しかし、部下側からのみがんばってもどうにもならないこともあります。

パワーハラスメントは、人権の侵害でもあります。私は、心の病を減らしたいという思いで4年前に起業し、周囲の方のご支援もあり思いのままに、減らすためのお仕事をさせていただいております。微力ではありますが、引き続きパワーハラスメントなどがおきない、皆が働きやすくさらに生産性も上がるような職場環境づくりを目指していきたいと思います。

上司側からは、上司としての職場でのあり方、関わり方
部下側からは、部下としての仕事の進め方やコミュニケーションの取り方など

パワーハラスメント対策研修でも、こうした日常のコミュニケーションなどについても盛り込み、具体的に対策が出来るようにしております。皆さまにお会いできる時があれば幸いです。

ハラスメント対策サポートセンター　http://www.heart-c.com/