米国改正特許法逐条解説 第2回 (第7回) - 特許・商標・著作権全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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米国改正特許法逐条解説 第2回 (第7回)

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米国改正特許法逐条解説  (第7回)

~第2回 冒認出願とレビュー手続~

河野特許事務所 2012年 1月23日 執筆者:弁理士  河野 英仁

 

第325条 他の手続または訴訟との関係

(a) 侵害者の民事訴訟

 (1) 民事訴訟により制限されるPGR- PGR申し立て日前に、申立人または利害関係のある実際の当事者(real party)が特許のクレームの有効性について争う民事訴訟を提起している場合、PGRは本章のもと開始することができない。

 (2) 民事訴訟の中断-申立人または利害関係のある実際の当事者が、申立人がPGRを提出する日以降に特許のクレームの有効性を争う民事訴訟を提起した場合、当該民事訴訟は以下に述べる場合まで自動的に中断される--

  (A)特許権者が裁判所に中断の解除を求めた場合;

  (B) 特許権者が、申立人または実際の利害関係人が特許を侵害する事を理由に、民事訴訟を提起、または、反訴を提起した場合

  (C)申立人または実際の利害関係人が、裁判所に民事訴訟を棄却するよう求めた場合。

 (3)反訴の対応-特許クレームの有効性を争う反訴は、このサブセクションにおいて、特許クレームの有効性を争う民事訴訟を構成しない

(b) 仮差し止め-特許侵害に関する民事訴訟が特許成立の日後3月以内に提起された場合、裁判所は、PGR申し立てが本章に基づき提出されたこと、または、PGRが本章に基づき開始されたことに基づき、特許権侵害仮差し止めに関する特許権者の申し立てに対する検討を中断しなくてもよい。

(c) 共同-複数のPGR申し立てが本章に基づき、同一特許に対し適切に提出され、特許庁長官が、これら複数の申し立てにより米国特許法第324条の規定に基づきPGRを開始することが正当であると判断した場合、長官はそのようなPGRを一つのPGRに併合することができる。

(d) 複数の手続-米国特許法第135条(a)(由来(冒認)手続derivation proceedings)、251条(再発行)及び252条(再発行の効力)、第30章(査定系再審査)に関わらず、本章に基づくPGR継続中において、特許に関する他の手続または事件が特許庁に存在する場合、長官は、PGRまたは他の手続もしくは事件を進める方法(これには、事件もしくは手続の中断、移送、併合または終了が含まれる)を決定することができる。本章、第30章または第31章(当事者系再審査)に基づき手続を開始または命令するか否かを決定するに当たり、長官は同一または実質的に同一の先行技術または議論が既に特許庁に提出されているか否かを考慮することができ、また同一または実質的に同一の先行技術または議論が既に特許庁に提出されていることを理由に、申し立てまたは要求を拒絶することができる。

(e)禁反言

 (1) 特許庁に対する手続-米国特許法第328条(a)(審判部の決定)の規定に基づく最終書面決定をもたらす、ある特許のクレームに対して本章に基づき提出されたPGRの申立人、または実際の利害関係人もしくは申立人の利害関係人は、特許庁に対し、申立人が既にPGR手続で主張し、または、合理的に主張し得た何らかの理由に基づいて、当該クレームに関する手続を要求または維持することができない。

 (2) 民事訴訟及び他の手続-米国特許法第328条(a)(審判部の決定)の規定に基づく最終書面決定をもたらす、ある特許のクレームに対して本章に基づき提出されたPGRの申立人、または実際の利害関係人もしくは申立人の利害関係人は、米国法典第28巻1338条に基づき全体的もしくは部分的に提起された民事訴訟、または、1930年関税法第337条に基づくITCにおける手続のどちらかにおいて、当該クレームが、申立人がPGR手続において既に主張しまたは合理的に主張し得たであろう何らかの理由によって無効であるとの主張することができない。

(f) 再発行特許-申し立てが、再発行された特許の登録時の特許クレームと同一またはそれよりも狭い再発行特許におけるクレームのキャンセルを要求している場合、PGRはこの章に基づき開始されない。また、米国特許法第321条(c)における時期的制限は、そのような元の特許に対するPGRの申し立てを制限するものとなる。

第326条 PGRの処理

(a)規則

 長官は以下の規則を規定するものとする。(中略)

 (5)関連証拠に係るディスカバリの基準及び手続。なお当該ディスカバリは、手続における当事者いずれかにより提出された事実主張に直接関連する証拠に限定される。

(中略)

(c)Patent Trial and Appeal Board (PTAB)は第6章に従い、本章に基づき開始された各PGRを実施する。

(d)特許の補正

 (1)概説-本章に基づき開始されたPGRの間、特許権者は1回の特許補正の申し立てを以下の一または複数の方法で提出することができる。

  (A)申し立てられた特許クレームをキャンセルする

  (B)各申し立てられたクレームについて、合理的な数の代替クレームを提案する

 (2) 追加の申し立て-補正のための追加申し立ては、米国特許法第327条(調停)に基づく手続の調停を実質的に促進するために申立人及び特許権者双方が共同で要求した場合、または、提示された正当な理由に基づき特許権者により要求された場合に、認められる。

 (3)クレームの範囲-本章に基づく補正は、クレームの範囲を拡大してはならず、新規事項を追加してはならない。

(e)証拠の基準-本章に基づき開始されたPGRにおいて、申立人は、証拠の優越preponderance of the evidenceに基づき非特許性の主張を証明する義務を負う。

 

(第8回へ続く)

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