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閲覧数順 2016年12月02日更新

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3期連続赤字債務超過でも、銀行から継続して支援を受けるには?

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【銀行交渉のポイント編-8 3期連続赤字債務超過でも新規販売経路の開拓に成功している場合の銀行の評価は? 】

 信用金庫や地銀は、中小企業へ融資するかどうかの判断を行うに
当たって金融庁の検査マニュアルに従って判断を行います。

その検査マニュアルには、具体的な事例とともに銀行
(信用金庫・地銀)が融資するかどうかを判断したポイントと、
その判断基準の適否について解説が記載されています。
この【銀行交渉のポイント編では】27パターンの事例を紹介します。

 中小企業の経営者の皆様におかれましては、
御社の決算内容、銀行との交渉と比べながら読んでいただくと
わかりやすいと思います。

 以下の事例集は、すべて銀行(信用金庫・地銀)の立場から
書かれた内容なのでこの文中で債務者と表現されているのは、
一般の中小企業のことです。


【事例-8 3期連続赤字債務超過でも新規販売経路の開拓に成功している場合の銀行の評価は?】
【概況】
 債務者は、当金庫メイン先(シェア100%、与信額:平成15年3月
決算期250百万円)。地元では有名な漬物店を営む業歴100年を超える
先である。

【業況】
 地域では有名な老舗の漬物店であり、長年培った信用力と商品の評判
が良いことから、10 年前に駅前の百貨店への出店、また、自宅兼店舗
の改築(70百万円)を行うなど、事業の拡大を図った。

 しかしながら、3 年前に保証した同業者の倒産により当金庫に対する
保証債務の履行のために100百万円の借入を行ったことから、大幅な
債務超過に陥った。また、好調であった百貨店販売についても、百貨店
倒産により閉鎖を余儀なくされ、売上も減少し3期連続の赤字となって
いる。

 当金庫では、週に一度の企業訪問を通じて、債務者の販売する商品が
贈答品として好評で、百貨店での販売実績も高く、また全国各地からの
問い合わせも多いことを把握していたことから、債務者の事業再生は
可能であると判断し、支援を実施していく方針を固めた。

 このような中で、金庫の債務者に対する経営相談・経営指導等におい
て今後の販売経路について検討し、百貨店での販売による知名度を活か
し、インターネットを使った通信販売を開始したところ、徐々にでは
あるが売上も増加してきており、今期には黒字の計上も見込まれる
状況となっている。

【自己査定】
 当金庫は、現状、大幅な債務超過で赤字となっているものの、
技術力には定評があり、通信販売を利用した低コストでの拡販により
業況改善が見込まれること、今後も引き続き支援方針であることから、
要注意先としている。

【検証ポイント】
商品実績や新規販売経路の開拓について

【解説】
1.中小・零細企業等の債務者区分の判断に当たっては、企業の技術等
が十分な潜在能力・競争力を有し、今後の事業の継続性及び収益性の向上
に大きく貢献する可能性が高いのであれば、それらを債務者区分の判断
に当たっての要素として勘案することは有用である。

2.本事例の場合、債務者は3期連続で赤字、大幅な債務超過に陥って
いる状況にあることから、今後、返済能力の改善が見込めないならば、
破綻懸念先に相当する可能性が高いと考えられる。

 しかしながら、本事例では当金庫が日頃の企業訪問や経営相談を通じて、
当該債務者の実態をきめ細かく把握していることが伺われる。
 また、当該債務者の販売基盤を勘案すれば、経費コストのかからない
インターネットの活用といった方法により、これまで培ってきた信用力と
商品の評判の良さを活かした新規販売ルートの開拓が行われ、今後、
全国からの受注増加により業況改善が見込まれるのであれば要注意先に
相当する可能性が高いと考えられる。
 
3.本事例のように金融機関が日々の渉外活動等から得られる情報を
分析・活用しつつ、顧客が抱える経営上の問題に対する解決策を
アドバイスする、といういわゆる問題解決型のビジネスに取組んでいる
場合には、これを債務者区分の判断に当たって考慮することが
有用である。

*****************************
 今回の事例は、3期連続で赤字、大幅な債務超過に陥って
いる状況であるにもかかわらず、破綻懸念先に分類されることなく
要注意先に分類されて、引き続き銀行の支援を受けることができる
ことになったようです。

 そのポイントは、銀行の経営相談・経営指導等において今後の
販売経路について検討し、百貨店での販売による知名度を活かし、
インターネットを使った通信販売を開始したところ、
徐々にではあるが売上も増加してきており、
今期には黒字の計上も見込まれる状況となっている、という点です。

 銀行に対して決算説明する際には、売上げの構成・販路等の説明も
重要な要素となりそうです。

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