- 清水 圭一
- 日本クラウドコンピューティング株式会社
- 東京都
- IT経営コンサルタント
対象:ITコンサルティング
顧客管理(CRM)を中小企業の攻めの営業で活かす その3
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<前回の続き>
「CRMを活用する最初のステップ」
1.顧客情報をCRMに入力する
実際にCRMを使い始めるにあたって、一番、大変な作業が、取引がある顧客情報をCRMに入力を行っていく作業です。これは、元々、エクセルなどで顧客管理を行っていた会社であれば、CRMのデータインポート機能を使って、簡単にデータを移行することが出来ます。
しかしながら、大部分の中小企業は、顧客管理をほとんどやっていないので、多くの見込み客、既存顧客の情報は、名刺ぐらいしかないという場合がほとんどです。
その場合、社員を使って、この顧客情報をCRMに入力するのでは効率が悪いですし、人力に頼っていては、今後、さらに新規の顧客情報を入力している作業も滞りがちになってしまいます。
ですので、ここでは、なるべく人力に頼らずに、CRMへの顧客情報入力を効率的に行う為に、名刺用スキャナーと文字認識ソフトウェアを購入することをお勧めします。
週に一度でも構いませんので、定期的に交換した名刺などを、名刺用スキャナーから文字認識ソフトウェアで自動的にテキスト読み取り、エクセルでのデータ出力を行うのです。
そして、そのエクセルのデータをCRMのインポート機能を使って、CRMに取り込めば、効率的に作業を終えることが出来ます。
また、個人向けのビジネスをしている中小企業では、顧客と名刺交換をすることはないと思います。この場合、最初のホームページや電話、ファックスなどでの申込の時点で、すぐにCRMに登録を行ってください。つまり、CRMを顧客対応業務の中心に置いてしますのです。
そうすることによって、顧客情報の重複した入力作業のなくなりますし、この入力したデータを、その仕事に関わる全員が共有することも出来ます。もちろん、営業担当者なども、出先からこの情報をスマートフォンやパソコンを使って閲覧をすることが出来るようになります。
また、過去に取引があった顧客などは、納品書や発送リストなどをスキャナーで読み込み、名刺と同じ要領でCRMへ顧客情報の移行を行ってください。
この顧客リストをどれだけ多く、質の高いものを作っていけるかということが、今後、CRMを活用して売上を上げる為に重要になってきます。
そして、顧客ごとに、過去の「取引金額」「受注日」「商品」などの取引履歴も判る限り入力をしていってください。特にこの3項目については、図2で示したような事項が、後々のCRM活用で生かすことが出来ます。
また、どれぐらい過去の顧客まで遡って顧客情報を入力する必要があるかということは、その会社の業態によって違いますので、ここでは触れませんが、顧客がその会社との取引を覚えている期間と言われている、おおよそ過去三年ぐらいから始めてみることをお勧めします。
(図2)CRMに入力する顧客情報で、必ず網羅すべき情報
項目 情報活用方法
取引金額 顧客の企業規模やその顧客での需要に対して、その顧客へ取引した売上額から、取引を拡大出来る可能性があるのか否かの判断材料になる。
受注日 期間循環のある商品であれば、次の取引機会の予想から、営業のタイミングを計ることが出来る。
商品 購入履歴のある関連商品の営業をかけたり、追加注文や買替需要をつかむことが出来る。
<次回に続く>
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