米国特許判例紹介:誘発侵害と寄与侵害(第4回) - 特許・商標・著作権全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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対象:特許・商標・著作権

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米国特許判例紹介:誘発侵害と寄与侵害(第4回)

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米国特許判例紹介:誘発侵害と寄与侵害(第4回)

~最高裁により誘発侵害の適用要件が明確化される~

Global-Tech Appliances, Inc., et al.,

                    Petitioners,

            v.

         SEB S.A.

河野特許事務所 2011年10月12日 執筆者:弁理士  河野 英仁

5.結論

 最高裁は、米国特許法第271条(b)に基づく誘発侵害が成立するとしたCAFCの判決を支持した。

 

 

6.コメント

 米国特許法第271条(b)及び(c)は日本の間接侵害に相当する規定であり、(c)は事細かく寄与侵害の成立要件を規定している。その一方で、(b)は単に「特許侵害を誘発した者は」としか規定されておらず、長年その適用要件は曖昧な状態であった。

 

 本最高裁判決は第3者及び特許権者双方にとって意義があると考える。第3者にとっては、誘発行為により特許侵害が起こることを知っていることが要件として課されたため、無用の争いに巻き込まれるおそれが低減する。

 

 一方、特許権者にとっては、被疑侵害者が故意に盲目、即ち特許侵害を誘発する事実に目をつぶり、これを回避する行動をとったとしても、依然として誘発侵害を主張することができる。

 

判決 2011年5月31日

以上

【関連事項】

判決の全文は最高裁判所のホームページから閲覧することができる[PDFファイル]。

http://www.supremecourt.gov/opinions/10pdf/10-6.pdf

 

【参考】

日本国特許法第101条(間接侵害規定)は以下のとおり。

 次に掲げる行為は、当該特許権又は専用実施権を侵害するものとみなす。

一  特許が物の発明についてされている場合において、業として、その物の生産にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為

二  特許が物の発明についてされている場合において、その物の生産に用いる物(日本国内において広く一般に流通しているものを除く。)であつてその発明による課題の解決に不可欠なものにつき、その発明が特許発明であること及びその物がその発明の実施に用いられることを知りながら、業として、その生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為

三  特許が物の発明についてされている場合において、その物を業としての譲渡等又は輸出のために所持する行為

四  特許が方法の発明についてされている場合において、業として、その方法の使用にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為

五  特許が方法の発明についてされている場合において、その方法の使用に用いる物(日本国内において広く一般に流通しているものを除く。)であつてその発明による課題の解決に不可欠なものにつき、その発明が特許発明であること及びその物がその発明の実施に用いられることを知りながら、業として、その生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為

六  特許が物を生産する方法の発明についてされている場合において、その方法により生産した物を業としての譲渡等又は輸出のために所持する行為

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