- 葛原 千春
- クロノグラム アーキテクトスタジオ 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
建築設備に使われるものによくセントラル○○」という言葉がしばしば登場します。
辞書で引きますと「中心の、中央の」という意味のようですが、建築設備に使われる場合の意味は概ね
「1個~数個の機械で建物全体を何々する」という意味で用いられます。
セントラル空調 :中央の機器から各室に伸びたダクトで冷暖房(プラス換気や過除湿)を行う。24時間どの部屋に居ても温度、湿度、空気鮮度が設定された状態に保たれる。
メリット 室間の温度、湿度差が少ない。以外と電気代が安い。エアコンや換気の機器が部屋に出て こない。
デメリット 機器、工事代が比較的高い。中央機器とダクトを納めるスペースが必要。故障すると最悪全館の空調機能が一斉に停止する。ダクトの中に溜ったホコリが気になる。など
※住宅計画の初期プランの段階で盛り込んで置かないと後々プランの変更になったりしますので、お考えの方はお早めにご相談ください。
まったくの概算で、メーカーや取付け業者にもよりますが、通常のエアコン・換気設備より30坪の家で概ね100から150万円ぐらいアップします。
セントラル浄水:水道メーターから建物に入る前の水道管の部分に大きな浄水器を設け、建物全体のすべての蛇口から浄化した水が出るようにしたもの。
飲食用に良いという他に、植木が良く育つ、お風呂あとの肌がすべすべ、車もすべすべなどを唱うメーカーもあります。機器と工事代で概ね25万円から30万円ぐらい掛りますが、何かと敏感な赤ちゃんのためにと設置する方が増えております。(建物完成後でも取りつけられる場合があります)
最近はあまり耳にしませんが、セントラルクリーナーというのもありました。建物全体の大きな掃除機に各所から集まってくるホースが繋がっていて、掃除する際には手元のホースをコンセントみたいな差し込み口に差して掃除出来るというものでした。工事費が高くホース詰りが悩みの種ですたれたような印象です(個人的な印象ですみません)当時は「室内にホコリが戻らない」「音が静か」「機械本体を引っ張らなくてすむ」などがクローズアップされており、当時はそれが売りでしたが...
余談ですが、最近「お掃除ロボ」付きのエアコンのコマーシャルを見ることが無くなったように思います。(個人的な印象ですみません)なんでもそうですが、コストが高いけど便利!で機構が複雑!なものはフェードアウトが早い!ような気がするのは私だけでしょうか?
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