高気密高断熱住宅は何故生まれたか?? - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

宮原 謙治
霧島住宅株式会社 
工務店

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対象:住宅設計・構造

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高気密高断熱住宅は何故生まれたか??

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高気密高断熱住宅の功罪
■昭和47年(1972年)は、住宅業界にとって大変な年でした。
・木材パニックが発生し、木材の急騰は社会問題となりました。アメリカ・シアトル港の港湾労働者のストライキによって、木材の積み出しが停止されたために、日本では木材不足が発生し、商社を先頭に値上がりが続いたのです。
 このことは、日本の住宅は、国産材ではなく外材依存であるということの証明であります。現在も外材比率80%ということは、日本の住宅は外材の価格で左右されるといっても過言ではありません。

■昭和48年(1973年)第一次石油パニック発生します。
・石油製品の急騰は、住宅業界だけにとどまらず、一般家庭の必需品まで品不足と価格急騰を及ぼし、人々は醜い自己保身の本能をさらけ出し、買いだめに走ります。

・住宅業界は、すでに販売契約したものを急遽白紙還元し、なりふり構わぬ自社防衛が多発する。

◆◆木材パニック、石油パニックと続いた日本経済は、山の頂点から下降を始めることになります。そして、住宅業界は需要低迷時代へと突入することになります。

 その先に待っていたものは何だったのでしょうか?(続く)

 高気密高断熱住宅の功罪を検証する時に、まず四季の豊かな日本の気候風土に、何故必要になったかという事の足取りを探ってみたいと思います。