色とは作る物、選ぶ物ではありません。 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

杉浦 繁
Atelier繁建築設計事務所 代表
愛知県
建築家
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色とは作る物、選ぶ物ではありません。

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建物に使う色という色の中の基本中の基本になる色・・
それは白です。

白、オフホワイトという色は何もない色・・

マンセル値  N10
RGB    255.255.255
CMYK   0.0.0.0

つまり他の色の何もない状態の色のことで・・
色彩というのはこの何もない色に黄とか赤とか青とかの色原色を足して混ぜることで作られる。

その元になるのが白です。


たとえば、紫という色は・・
マンセル値  7.5P 5/12
RGB    167.87.168
CMYK   28.66.0.0


このそれぞれの色表記の記号はつまり、それぞれの色を何もない白色にどれだけ足すと紫という色が出来るかということを示しています。


つまり、ペンキで紫色を作ってそのペンキを壁に塗ろうとするとします。
その場合まず白色のペンキに赤と青のペンキを混ぜて紫という色のペンキを作ります。
もちろん白色のペンキはなくても構いません、どんどん赤と青を足していけばいつか白はなくなります。


工場などで作成された物ではない、現場で作成する塗料や吹付材や塗材などの建材はこうやって「色」が作られます。

ただ、これはわかりにくい。
イメージしにくいのです。




実は・・
色というのは無限に存在します。
色というのはその混ぜる原色をどれだけの割合にするかによって無限につくることが出来ます。


ただ・・
これは一般的にはわかりにくいのです。
我々は頭の中でこういう色というのをイメージし作り上げて、その色に実際の色を近づくよう色を作って行くわけですが・・


その色をつくっているペンキ屋さんには私の頭の中は見えない。
さらにはお客さんにはそれがどういう色なのかどうなるのかをイメージするのすら難しい。


そこで、一般的にはマンセル値とかRGBとかCMYKとか・・
建築の色彩表示としてはDIC(大日本インキカラーガイド)とか日塗工(日本塗料工業会塗料用標準見本)などがあります。


これらは・・
ようするに、ある程度のところでわかりやすいように数字を決めて、目で見てわかるよう色を決めた表ということ。


建築系の色彩表示の場合はさらに、よく使う色というのを多めに、あんまり建築では使いそうにない色の場合は少なめなパターンで色を表示した色グラフとして・・
目で見てわかる色の表を番号で表示しています。

DICの基本色ガイド3巻で643色。
日塗工2011年板で632色。


実際の建築の際にはほぼこの色見本から選ばれた色が使われることが非常に多くなります。

ここの壁は日塗工の何番に、ここの天井の色は日塗工の何番に、ここの鉄の色は日塗工の何番に・・
あるいは既製品の色の場合は、この建具の色はカタログでDIC何番の色か確認する・・
などという具合に。


ただ色は無限にあるのです。
我々のような人間はそんな程度では納得も満足も出来ないわけです。




普通に家を建てていると大抵の人は工務店やメーカーの営業マンに聞かれます。
壁の色をこのサンプル帳の中から選んで下さい・・
この10色のサンプル帳の中から自由に選べます。

そして・・
こんなにたくさんの中から選べない・・
となるわけです。

しかも・・
その色が合うのか合わないのかもわからない・・
他の色がなんだったかもわからない・・

しかし・・
実際は色というのは無限にあるのです。

たった10色?


我々のような建築家やコーディネーターが入っている場合。
お客さんのイメージや要望、建物のモチーフなどを元に色彩というのは選んで下さいではなく・・
提示します。

この色でどうですか?


それが気に入るかどうか?
お客さんがいまいちならまた考える。
提示する段階で他の色との取り合いは検討済みで、合わない色などは提示されません。

10色どころか、日塗工で選んでも632色の中から選ぶ。


それどころか、通常はそんな風にすら選ばない。
あくまでも色は作る・・
お客さんのイメージからその家のモチーフから、最も相応しい色を作ってそのサンプルを見てもらう。

色は無限にあるのです。


最も相応しい、最も気に入った、最も合う色を作るのです。

世界に一軒のその家のために。




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