自分に「適切」な保険を選ぼう - 保険選び - 専門家プロファイル

高津 嘉邦
代表取締役
兵庫県
保険アドバイザー

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:保険設計・保険見直し

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

自分に「適切」な保険を選ぼう

- good

  1. マネー
  2. 保険設計・保険見直し
  3. 保険選び

世の中には、さまざまな種類の保険があります。
 ただ、「万が一、が起こらなかった場合の、支払ったお金の行方」という点から見ると、
「掛け捨て」タイプと「積み立て」タイプの2種類に分けることができます。

 2種類のうち、「どちらの方がよい」という明確な結論はありません。
 もし、そんな結論があるのであれば、2つも保険は存在していません。

 むしろ、どちらが良いかという判断を「すべきではない」と思います。
どちらも、良い部分と、そうでない部分があるからです。

 今回は、それぞれの良い部分とそうでない部分を比較してみましょう。

 まずは、「掛け捨て」タイプについて。
 「掛け捨て」タイプの保険は、保険期間中、何も起こらなければ、解約等をしても基本的には支払ったお金は戻ってきません。
その代わり、「積み立て」タイプの保険と比べて、安い保険料で、高い保障を得ることができます。
 こういった特徴から、「掛け捨て」タイプの保険は、「自分に必要な保障を超えないようにする」という点に気をつけなければいけません。
 例えば、安いからといって、必要の無い保障の保険に入ったり、不必要な特約(=保険のオプション)まで付帯してしまう。「万が一」というのは、イメージしづらいため、そういった考えに陥りがちになるのです。その結果、ほとんど必要となることがない保障のために、家計に大きな負担を強いられることになるのです。安い保険料だからこそ、しっかりと必要なもの、必要でないものを見極めて負担をできるだけ軽減しなければなりません。

 もう1つは、「積み立て」タイプについて。
 「積み立て」タイプの保険は、解約した際、いくらかの保険料が戻ってきます。その代わり、「掛け捨て」タイプの保険と比べて、保障に対しての保険料は高くなり、少々割高感を感じることもあります。
  ただし、「積み立て」タイプの保険の最大の特徴は、その名前の通り、万が一の状況にならなかった場合、支払った保険料が積み立てられた上で、「返ってくる」ということです。もちろん、「返ってくる」というのは、「受け取る」ことができてはじめて、実現できることです。日本人の寿命が長くなってきていること、また年金制度の将来性が危ういことを踏まえると、多くの人がこの「受け取る」段階になったとき、新たな金銭的問題を抱える可能性が大きいのです。ですから、「積み立て」タイプの保険によって、万が一の場合に備えるだけではなく、万が一の状況が起こらなかった場合にも備えるということは、考え方によっては、支払う保険料以上の価値を生み出すことがあるのです。
 

 上記を踏まえると、以前にも申しました通り、多少の時間や手間をかけたとしても、「本当に必要な保障は何なのか?」といったことを、じっくりと検討する必要があるのです。また、自分の力だけで検討することは非常に困難であると思いますし、特定の保険会社に頼ると、最後はその保険会社で入らなければいけない、といった不安もあります。ですから、私は客観的に判断できる、お金や保険のプロという存在を、もっと活用していただくことが重要だと思います。

 プロの力も借りて、ただ単純に、割安/割高という「感覚」だけで保険加入を検討するのではなく、しっかりとした適正額を知った上で保険に加入しましょう。

※「美楽」(2011年4月号)に執筆したもの)

 

このコラムに類似したコラム

『「出口までの付き合い方」のよい保険ショップを選ぼう』 高津 嘉邦 - 保険アドバイザー(2011/02/07 11:40)

もしもの時の「備え」が「逆転」するとき 高津 嘉邦 - 保険アドバイザー(2011/02/07 11:21)

FPが教える保険マニュアル 共済との付き合い方 新谷 義雄 - 行政書士(2010/11/15 19:03)

保険商品を使った貯蓄は良いのか?悪いのか? 上津原 章 - ファイナンシャルプランナー(2016/12/30 21:55)

保険会社も運用難の時代 上津原 章 - ファイナンシャルプランナー(2015/01/31 17:25)