2010年廃棄物処理法改正の解説(2)事業場外の保管届出 - 企業のコンプライアンス - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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対象:企業法務

尾上 雅典
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閲覧数順 2016年12月02日更新

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2010年廃棄物処理法改正の解説(2)事業場外の保管届出

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法令改正 2010年 廃棄物処理法改正

第2回目は、事業場外の保管届出の詳細を解説します。

 

改正法の条文からは、事業場外で産業廃棄物を保管する場合の届出義務だけは規定されていましたが、「どんな廃棄物が届出対象なのか」「どれくらいの規模が対象なのか」といった、肝心の詳細がわかりませんでした。

8月3日に開催された、第13回廃棄物処理制度専門委員会において、届出義務の対象(案)の詳細が初めて公開されました。

http://www.env.go.jp/council/03haiki/y0320-13/mat02.pdf

 

(案)と書きましたのは、今後パブリックコメントの募集後に、改めて政省令の改正が行われ、はじめて確定となるためです。

ただ、今回解説する内容については、ほとんどの方にとっては、改正に反対する理由が無いと思いますので、この原案どおりに決まる気配が濃厚と考えられます。

 

産業廃棄物が発生する事業場の「外」で産業廃棄物を保管する際に、「事前」の届出義務の対象となるのは、

1.建設系廃棄物(特別管理産業廃棄物の場合も含む)で、
2.300平方メートル以上の場所で保管をする  場合のみとなりそうです。

逆に、事業場の外で産業廃棄物を保管する場合でも、それが建設廃棄物でなければ、届出をする必要が一切無いとも言えます。

建設工事に携わる人にしか関連しない改正となります。

 

上記の2つの条件に当てはまる場合は、

「あらかじめ」都道府県知事に届出ないと、
「6月以下の懲役、または50万円以下の罰金」という非常に重い刑事罰の適用対象となってしまいます。

改正内容に追加された背景を考えると、廃棄物保管場所の事前届出義務は、廃棄物の不法投棄対策であることに疑いの余地はありません。

2011年4月1日からは、この規制がかかることになりますので、建設関連業界の方は、今から社内に改正情報の周知をしておくのが良さそうです。

 

肝心の届出すべき事項については、
「保管場所の所在地」「保管場所の面積」など、それほど難しい内容のものではないので、「あらかじめ」届出ることだけを忘れなければ、それほど恐れる必要はない義務です。

 

専門委員会では、「届出の対象が300平方メートル以上というのは緩すぎではないか?」という意見が出ていましたが

環境省側の回答は、「既に条例などで同内容の規制を行っている自治体の例を参考にして決めた」とのことでした。

個人的には、300平方メートル以上というのは、まずまず妥当な線ではないかと思っています。

条件をあまりに狭めすぎると、建設会社から提出する書類件数が増える一方、自治体には立入検査などで対応できる限界があるからです。