不正行為に基づく抗弁の成立要件(第2回) - 特許 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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不正行為に基づく抗弁の成立要件(第2回)

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不正行為に基づく抗弁の成立要件

~自社関連出願の「重要性」と「欺く意図」~(第2回)

Shanghai Meihao Electric Inc.,
Plaintiff Appellee,
v.
Leviton Manufacturing Company, Inc., et al.,
Defendant-Appellant.

河野特許事務所 2010年9月14日 執筆者:弁理士  河野 英仁

(3)クレームの内容が実質的に同一の関連出願群
 766特許の発明者とGermain出願の発明者とは相違し、かつ、相互間で優先権を主張していない。しかしながら、766特許のクレームとGermain出願のクレームとは多くの部分で共通する。例えば、766特許のクレーム1は、「少なくとも一つの移動可能なブリッジ」であるが、Germain出願のクレーム31は「移動可能なブリッジ」としているにすぎない。また、766特許の従属クレーム3,4,13,14、はGermain出願のクレーム32、31,43,44と同一である。

 766特許の優先日は、1999年であり、Germain出願の優先日2003年以前である。L社は766特許を含め、関連する技術について計12件の訴訟を展開している。特許権を強化していく際に、このような「別発明者・同一クレーム」という状況に陥った。

(4)訴訟の提起及び地裁判決
 L社は上海Meihao社(以下M社という)が766特許を侵害するとしてメリーランド州連邦地方裁判所へ提訴した。M社は、766特許が、Germain出願のクレームをコピーしており、また766特許の審査段階で審査官にGermain出願を開示していないことは不正行為にあたり、権利行使は認められないと主張した。

 L社は、2005年6月6日に766特許の再審査請求を行ったが、その際も、審査官に対し、Germain出願を開示せず、さらに、継続中の関連する訴訟情報もPTOに開示していなかった。

 2008年12月23日、地裁はL社の行為は不正行為にあたり、権利侵害の主張を認めなかった。さらに、L社はM社に対し濫訴を行ったことから、弁護士費用としてM社に$1,04,353.10(約1千万円)を支払うよう命じる判決をなした。L社はこれを不服としてCAFCへ控訴した。

                                             (第3回へ続く)

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