- 近藤 壯一郎
- 台所計画工房 キッチンスペシャリスト
- 神奈川県
- リフォームコーディネーター
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
キッチンの照明はただ明るくすればいいというものではありません。
食事を作ったり食べたりする空間のために必要で十分な明るさが得られ、なおかつ、その空間のインテリアにマッチしたデザインの器具を選ぶことがポイントです。
さて、キッチンには3つのタイプの照明が必要といわれます。
全体照明と手元照明とアクセント照明です。そしてそれぞれの照明は器具としてのデザインや光の性質等によって適切な場所に配置されることが重要です。
全体照明は、キッチン空間全体の雰囲気を創り出します。よく見えなくて何かにつまづくのは困りますが、適度に光を和らげるようにするといいでしょう。
冒頭の陳腐な天井付け蛍光灯も全体照明のひとつですが、最近ではより魅力的な照明器具が数多く登場しています。
天井埋め込みのダウンライトやトラックタイプのスポットライトなどは最新のトレンドですね。
手元照明は、文字通りキッチンで作業をするときに手元を明るくする照明です。タスクライトとも呼ばれます。
ワークトップの上を明るくするにはウォールキャビネットの下に付けるのがいいでしょう。そのための専用の器具もあります。
ウォールキャビネットがない場合は壁付けのブラケットやスポットライトでも構いませんが、光が直接目に入らないようにシェード付きのものにします。
クックトップ(コンロ)の上はレンジフードに組み込まれた照明でOKです。
アクセント照明は、主にインテリアのオブジェクトをピンポイントで照らすものです。壁に飾った絵や花瓶、装飾小物などは最適な対象物になりますね。
また、キャビネット自体をライトアップしたり、ガラス扉のキャビネットがあったらその内部を照らし出したりするととてもいい感じになります。
以上、3タイプの照明でしたが、プランニングをするときはまず手元照明から始め、しっかりと作業中の明るさを確保できるようにし、それから全体照明、アクセント照明を決めていくというふうにすると上手にプランできるでしょう。
そして、光源には主に3種類あるので(普通電球、蛍光灯、ハロゲンランプ)それぞれの特徴や光の性質を知って使い分けることも大事です。最近では電球色の蛍光灯も多くなりました。
普通電球に比べて消費電力が少なくて寿命が長いのでいいと思います。さらに次世代の照明と言われるLEDの照明器具もだんだんと増えてきています。
キッチンデザインの中で照明のプランニングはかなり重要な作業です。家族みんながキッチンで快適に過ごせるような照明プランを作ってください。