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尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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閲覧数順 2016年12月04日更新

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収益の追求と地域の安心は両立できるのか

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 山梨県が今年設置したばかりの廃棄物最終処分場が、早くも経営危機に陥っています。

 YOMIURI ONLINE
 明野処分場赤字45億円県試算搬入打ち切りなら

 このニュース、「行政には経営感覚がないからだ」という簡単なコメントでは済ませられない根深い問題です。

 確かに、行政側の当初の事業計画の前提がおかしかったのも事実ですが、山梨県には「管理型最終処分場」が一ヶ所もなく、甲府市以外は一般廃棄物処分場が無い、つまり山梨県で出た廃棄物のほとんどは、山梨県外で最終処分されているという現実があります。

 出典 山梨県


 公営の最終処分場が巨額の赤字を出してしまうと、その穴埋めをするために、巨額の税金を投入しなければなりません。
 従って、行政の財政規律の面から考えると、公営施設が45億円の赤字を出すという試算は、到底看過できるものではありません。

 しかし、だからといって、「最終処分場など最初からいらなかったのだ」と言うのも早計です。

 人や企業が活動をし続ける以上、廃棄物は絶対に発生し続けます。

 ゴミを発生させ続けながら、ゴミの処理は他の地域に押し付け、自分は「消費による繁栄だけを享受したい」とは、誰も言う権利がありません。(実態は別として・・・)


 「根深い」と表現したのは、まさにこのためであり、「地域にとって必要な施設だけど、自分の近所には建てないでほしい」という気持ちを、否定する権利がある人もいません。


 突き詰めれば、「施設の必要性」と「地域住民の安心」を両立させることは大変困難です。
 地域の当事者にできる事といえば、長い時間をかけてじっくりと話し合いを行い、その場所で生活する人に施設の必要性と安全性を納得してもらうしかありません。

 山梨県の明野処分場の場合も、長い期間をかけて住民達と話し合いを進めてきていたようですが、「埋立期間が5.5年」という、異常に短い事業期間で突っ走るしかなかったことは、「拙速」と言わざるを得ません。


 巨額の赤字を垂れ流し続けることだけは避ける必要がありますので、山梨県は、再度、事業計画の前提から住民側と話し合いをやり直す必要があると思います。




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 著書 「最新産廃処理の基本と仕組みがよ〜くわかる本」